出演者の不祥事だけでなく、テレビドラマの再放送には、一般視聴者からは見えにくい権利処理の問題もあります。
『白い巨塔』のように原作小説を映像化し、多数の俳優やスタッフが参加している作品では、放送時とは別に、再利用に関する権利を整理しなければならない場合があります。
テレビドラマは複数の権利で成り立っている
日本民間放送連盟の「放送番組に関する権利処理」では、テレビ番組に関係する権利として、次のような項目が説明されています。
- 原作の著作権:小説や原案など、作品の基礎となる著作物の権利。
- 脚本の著作権:ドラマの脚本家が創作した脚本に関する権利。
- 音楽の著作権:劇中音楽や主題歌などに関する権利。
- 著作隣接権:レコード製作者や実演家などに関係する権利。
- 肖像権・プライバシー:出演者などの人格的利益に関係する権利。
- 契約上の権利:番組制作時に結ばれた契約や使用条件に関する権利。
重要なのは、番組を最初に制作して放送するための許諾と、後年に再放送したりインターネットで配信したりするための許諾が、必ずしも同一ではないことです。
日本民間放送連盟は、放送番組の二次利用について、制作時とは別途の権利処理が必要になると説明しています。DVD化やインターネット配信なども、その対象です。
『白い巨塔』にも権利処理の問題があるのか
原作は山崎豊子の小説です。2003年版には井上由美子の脚本、加古隆の音楽、ヘイリーが歌う主題歌「アメイジング・グレイス」など、多くの創作要素が組み込まれています。
2019年版も別の制作体制で作られており、脚本や音楽、出演者の実演など、独自の権利関係を持っています。
このため、同じ『白い巨塔』という作品名であっても、2003年版と2019年版の権利処理を一括りにはできません。
ただし、ここで注意したいのは、権利処理が必要であることと、実際に権利問題が発生していることは違うという点です。
2026年11月2日時点で、フジテレビやテレビ朝日が『白い巨塔』の特定の著作権・肖像権問題を理由に、作品の再放送を禁止していると発表した事実は確認できません。
したがって、著作権や肖像権は再放送を調整する際の一般的な要素ではありますが、今回の作品が放送できない直接原因だと断定することはできません。
【2026年最新】『白い巨塔』の再放送予定とFOD配信状況
視聴を希望する人にとって最も気になるのが、2026年にテレビで再放送されるのか、動画配信サービスで見られるのかという点です。
2003年版の2026年再放送予定
2003年版については、2024年11月にフジテレビ系列で地上波再放送された実績があります。
フジテレビの再放送用番組ページには、最終回「財前死す」の前回放送日時として、2024年11月27日が掲載されています。また、次回の放送日時については、情報が入り次第掲載するという案内になっています。
2026年11月2日現在、確認できる公式番組情報には、新たな再放送日時の確定発表はありません。
ただし、これは2026年中の再放送が絶対にないという意味ではありません。再放送枠の編成や番組改編によって、今後新たに決まる可能性はあります。
FODで2003年版は視聴できる?
2003年版を制作したフジテレビの公式作品ページには、「FODで過去の放送回を配信中」という案内が掲載されています。
ただし、この作品ページは過去の番組情報を保存したアーカイブでもあります。掲載されている案内だけで、2026年11月現在の全21話の見放題配信を保証することはできません。
視聴を検討する場合は、FODの現行作品検索で「白い巨塔」「唐沢寿明」と検索し、2003年版であること、全話の配信状況、見放題かレンタルかを確認するのが確実です。
また、フジテレビe!ショップには2003年版のDVD-BOXが掲載されています。第一部と第二部に分かれた商品構成で、在庫や取り寄せ状況は商品ごとに異なります。
2019年版はFODでレンタルできる?
岡田准一主演の2019年版については、配信サービスの状況に変化があります。
2026年10月15日時点のJustWatchの配信情報では、2019年版についてFODとAmazon Videoでレンタルできるとの掲載があります。各話のレンタル料金も掲載されています。
これは、2019年の沢尻エリカ逮捕後に報じられたテレ朝動画での配信停止と、2026年時点の配信状況が同じではないことを示す情報です。
ただし、配信サービスのラインアップは変更されるため、実際に購入・レンタルする際には各サービスの作品ページで最終確認が必要です。
2019年版を探している人は、作品名だけでなく「岡田准一」「松山ケンイチ」「2019年版」という情報も合わせて検索すると、別年代の作品との取り違えを防げます。
2026年の視聴方法を整理
| 視聴したい作品 | 確認できる方法・情報 | 注意点 |
|---|---|---|
| 2003年版 | FODの作品検索・DVD-BOX | 現行の配信対象と在庫を確認 |
| 2019年版 | FOD・Amazon Videoのレンタル掲載 | レンタル対象や料金を確認 |
| 1978年版 | DVD・放送ライブラリーの記録 | 全31話と再編集版は別物 |
放送ライブラリーでは、1978年版の番組記録も確認できます。過去の映像作品を調べたい人にとって、貴重な資料です。
なお、放送ライブラリーの番組情報は視聴サービスの配信一覧とは異なります。資料としての記録があることと、自宅で自由に全話視聴できることは区別してください。
【プロの結論】『白い巨塔』が再放送されない理由を見極める3つのポイント
『白い巨塔』の再放送問題を理解するうえで、押さえておきたい要点は3つあります。
1.出演者の不祥事と作品の放送可否を混同しない
沢尻エリカの逮捕は2019年版の放送後に発生し、当時の配信停止報道とも関係しています。しかし、それだけで作品全体が永久に放送禁止になったとはいえません。
一方、中村俊太の逮捕報道は2009年の出来事であり、『白い巨塔』との関係を裏付ける情報はありません。
人物の不祥事を見つけたときには、出演作品、発生時期、放送局の対応を分けて確認することが大切です。
2.再放送と動画配信を別々に考える
地上波で再放送されないからといって、DVDや有料配信まで利用できないとは限りません。
逆に、FODでレンタルできるからといって、フジテレビで再放送が決定しているわけでもありません。
テレビ放送、見放題配信、都度課金のレンタル、DVD販売は、それぞれ異なる流通経路です。
3.2003年版と2019年版を区別する
2003年版はフジテレビ、2019年版はテレビ朝日が制作しています。
同じ原作でも、再放送を決める局、配信契約、出演者の構成は異なります。どちらの財前五郎を見たいのかによって、調べるべき公式情報も変わります。
この3点を押さえれば、「再放送できない」という見出しだけに惑わされず、実際の視聴方法を判断できます。
【白い巨塔の再放送できない理由】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『白い巨塔』は放送禁止になったのですか?
A1:放送禁止になったという公式発表は確認できません。2003年版は2024年11月にもフジテレビ系列で地上波再放送されています。
Q2:唐沢寿明主演の2003年版は2026年に再放送されますか?
A2:2026年11月2日時点で、次回の確定した再放送日時は確認できません。2024年11月に再放送された実績はありますが、次回の編成発表を待つ必要があります。
Q3:岡田准一主演の2019年版は沢尻エリカの逮捕で見られなくなったのですか?
A3:逮捕後、テレビ朝日の動画配信サービスで配信停止が報じられました。ただし、2026年10月の配信情報ではFODやAmazon Videoのレンタル掲載が確認されています。
Q4:中村俊太の不祥事も再放送できない原因ですか?
A4:中村俊太の2009年の逮捕報道と『白い巨塔』の放送を結びつける根拠はありません。フジテレビの公式第1話キャストにも名前は掲載されていません。
Q5:FODで2003年版と2019年版の両方を見られますか?
A5:2003年版についてはフジテレビの過去の公式番組ページにFOD配信案内があります。2019年版については2026年10月の配信情報にFODレンタルの掲載があります。ただし、両作品の現行カタログ上の取り扱いは個別に確認してください。
Q6:田宮二郎主演の1978年版も再放送できないのでしょうか?
A6:2004年8月にフジテレビが再編集版を放送した実績があります。全31話のオリジナル版と、再編集されたスペシャル版は別の構成です。
まとめ:『白い巨塔』は再放送禁止ではない!2026年も視聴の可能性はある
『白い巨塔』が再放送できないといわれる背景には、出演者の不祥事、動画配信の停止、著作権や肖像権の権利処理、テレビ局の編成事情など、複数の要素があります。
しかし、2003年版は2024年11月にも地上波で再放送されており、放送禁止という説とは一致しません。
2019年版については、沢尻エリカの逮捕後にテレビ朝日の配信停止が報じられた経緯があります。ただし、2026年の配信情報にはFODなどでのレンタル掲載もあり、過去の停止報道だけで現在の視聴可能性を判断することはできません。
今後の再放送については、フジテレビとテレビ朝日の公式番組情報をそれぞれ確認が必要です。
そして、田宮二郎、唐沢寿明、岡田准一という3人の財前五郎を比較すると、同じ原作でも時代によって演出や人物描写が変化してきたことが分かります。
『白い巨塔』が今も語り継がれる理由は、単なる医療ドラマではなく、権力、名誉、友情、倫理、そして人間の弱さを描いた作品だからです。再放送の予定だけでなく、DVDや正規の動画配信も含めて視聴方法を探せば、名作に触れる機会は残されています。