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【事件の全貌】2025年鳥取99人・2026年大阪30人の食中毒は何が起きた?

穂積 美咲 穂積 美咲 • 更新: • 公開: • 読了約 22 分
目次

- 2025年の鳥取県米子市: 有限会社清月の和生菓子によるノロウイルス食中毒で、患者は99人に拡大した。 2026年の大阪市: 淀川区の松月で製造された和菓子による食中毒が発生。10月23日現在の大阪市の集計では患者数は30人となっている。 予防の基本: ノロウイルスは食品を扱う人の手指などから広がることがある。消費期限の確認、適切な保存、手洗い、製造施設の衛生管理が欠かせない。

【事件の全貌】2025年鳥取99人・2026年大阪30人の食中毒は何が起きた?

いちご大福食中毒

いちご大福による食中毒を考えるうえで、まず押さえておきたいのが鳥取県米子市と大阪市淀川区で発生した2つの事例だ。

どちらもノロウイルスが原因物質として確認された和菓子の食中毒だが、患者数の推移や原因食品の特定状況には違いがある。

2025年3月・鳥取県米子市の有限会社清月

鳥取県の発表によると、2025年3月3日と4日、島根県の1グループと米子保健所管内の3グループから、消化器症状が発生しているとの通報が寄せられた。

調査では、4グループに共通する行動接点がなく、全員が共通して食べていた食品が有限会社清月のいちご大福だったことから、同商品を原因とする食中毒と判断された。

問題となった商品は、2025年2月27日から3月1日に製造され、米子市内の尾高町店と道笑町店で販売されていた。

3月4日の初回発表時点では、喫食者28人中23人が発症。患者と従業員の一部の検便検査からノロウイルスが検出されていた。

その後の調査で、いちご大福だけでなく、練りきりなどの和生菓子を食べた人にも症状が確認された。

3月7日午前8時時点で、患者は喫食者112人中99人に拡大した。

内訳は次のとおりだ。

- いちご大福:喫食者71人中62人が発症
- 練りきりなど:喫食者41人中37人が発症

加えて、営業施設の拭き取り検体と、残品のいちご大福の餡からもノロウイルスが検出された。

鳥取県は3月4日、有限会社清月に対して食品衛生法に基づく5日間の営業停止処分を実施した。最終発表では、入院患者や重症者はいなかったと報告されている。

2026年5月・大阪市淀川区の松月

2026年には大阪市淀川区でも和菓子による食中毒が発生した。

大阪市の2026年5月11日付報道発表によると、5月5日に事業所で提供された和菓子を食べた人たちに、翌6日から吐き気、嘔吐、下痢などの症状が現れた。

和菓子は、淀川区十三東3丁目にある菓子製造業者「松月」で購入されたものだった。

提供された商品は以下の3種類。

- 柏餅
- いちご大福
- よもぎ餅

5月11日の初回発表では10人の発症が確認され、発症者4人の便と調理従事者3人の便、合計7検体すべてからノロウイルスが検出された。

大阪市は、共通して食べられていた食品や発症状況、検査結果などを踏まえ、松月を原因施設とする食中毒と判断。5月11日から12日までの2日間、営業停止処分を命じた。

初回発表時点の患者10人のうち、5人が医療機関を受診したが、入院した人はいなかった。発症者全員が快方に向かっているとされた。

ここで注目したいのが、その後の患者数の更新だ。

大阪市が2026年10月24日に公表した食中毒発生状況(10月23日現在)では、5月6日発生の和生菓子によるノロウイルス食中毒の患者数は30人となっている。

ただし、原因食品の詳細は「不明(5月5日に製造販売された和生菓子)」と整理されている。3種類のうち、いちご大福だけが単独で原因だったと確定したわけではない。

2つの食中毒事例を比較

比較項目 2025年・鳥取 2026年・大阪 原因施設 有限会社清月 松月 発生地域 鳥取県米子市 大阪市淀川区 発生時期 2025年2月末~3月 2026年5月 原因食品 いちご大福、練りきり等 柏餅、いちご大福、よもぎ餅等の和菓子 病因物質 ノロウイルス ノロウイルス 患者数 99人 30人(10月23日現在) 行政処分 5日間の営業停止 2日間の営業停止

この2事例から読み取れるのは、いちご大福という特定の商品だけでなく、複数の和菓子を製造する施設全体の衛生管理が食中毒対策に直結するという点だ。

【原因を解説】いちご大福にノロウイルスが付着するのはなぜ?

いちご大福は、もち生地、餡、いちごを組み合わせた和菓子だ。

一般的な製造工程では、材料の準備、餡の成形、いちごの処理、もち生地による包餡、仕上げ、包装など、複数の作業が必要になる。

特に注意したいのが、加熱後の食品に人の手が触れる工程である。

原因の中心は食品取扱者による二次汚染

ノロウイルスは、人の腸管内で増殖するウイルスだ。

感染した人の便や吐物には大量のウイルスが含まれており、手指を介して食品や調理器具に付着する可能性がある。

例えば、次のような経路が考えられる。

1. 食品取扱者がノロウイルスに感染する。
2. トイレの後などに手洗いが不十分なまま作業する。
3. 手指や調理器具を通じて餡やもち生地などが汚染される。
4. 加熱後の食品にウイルスが付着したまま商品が完成する。
5. 消費者がその商品を食べて感染する。

厚生労働省は、ノロウイルスによる食中毒の多くが食品取扱者を介した汚染と関係していることを指摘している。

また、厚生労働省の衛生管理資料では、ノロウイルス食中毒の約8割が調理従事者に由来するとされている。

いちごそのものが原因とは限らない

ここは誤解しやすいポイントだ。

いちご大福で食中毒が発生すると、いちごの洗浄不足や果物の腐敗が原因だと考えがちだが、ノロウイルスは人を宿主とするウイルスである。

したがって、いちごそのものが自然にノロウイルスを発生させるわけではない。

汚染された手指、器具、調理環境などから食品にウイルスが移る可能性がある。

2025年の鳥取県の事例では、いちご大福の餡と施設の拭き取り検体からウイルスが検出されている。一方、2026年の大阪市の事例では、発症者と調理従事者の便から検出されている。

いずれもノロウイルスの関与を裏付ける検査結果だが、具体的にどの作業工程で最初の汚染が起きたかまでは、発表資料から特定できない。

ノロウイルス以外にも食中毒の原因はある

いちご大福を含む和菓子の食中毒は、ノロウイルスだけに限定されない。

食品の取り扱いや保存状態によっては、細菌の増殖やその他の微生物による健康被害も考えられる。

代表的なリスクは次のとおりだ。

- 手指や器具を介した微生物の付着
- 不適切な温度管理による細菌の増殖
- 洗浄不足による原材料の汚染
- 長時間の常温放置による品質劣化
- 製造工程における交差汚染

特に、いちご大福のような水分を含む生菓子は、商品ごとの製造条件や保存条件を考慮した管理が必要になる。

【症状と感染経路】食べてから何時間後に発症する?

ノロウイルスによる食中毒で注意したいのが、食べてすぐに症状が出るとは限らないことだ。

厚生労働省によると、ノロウイルスの潜伏期間は24~48時間。感染から1~2日程度経過してから症状が現れるケースが一般的である。

主な症状は嘔吐・下痢・腹痛

代表的な症状は以下のとおり。

- 吐き気
- 突然の嘔吐
- 水様性の下痢
- 腹痛
- 軽度の発熱

通常は1~2日程度で症状が改善するが、感染しても発症しない人や、軽い症状だけで終わる人もいる。

一方、乳幼児や高齢者、免疫力が低下している人は、脱水症状などによって重症化するおそれがある。

感染経路は食品だけではない

ノロウイルスの感染経路は、大きく分けて次の3つに整理できる。

① 汚染された食品を食べる

感染した食品取扱者が調理や盛り付けを行い、食品にウイルスが付着するケースだ。

いちご大福や和菓子の食中毒を考える際に重要な経路となる。

② 感染者との接触や二次感染

感染者の便や吐物を処理した後、手指の洗浄が不十分な場合などに、ウイルスが口に入ることがある。

家庭内や職場など、人が密接に接触する環境では感染が広がる可能性がある。

③ 汚染された食品や水を摂取する

ノロウイルスに汚染された二枚貝や水などを介した感染も知られている。

ただし、和菓子による食中毒の場合、必ずしも魚介類が関係するわけではない。

症状が出た場合の対処法

いちご大福を食べた後に嘔吐や下痢などが起きた場合は、自己判断で食中毒と断定せず、医療機関に相談することが大切だ。

特に次の対応を意識したい。

- 水分を少量ずつ補給する。
- 脱水症状や強い腹痛がある場合は速やかに受診する。
- 自己判断で下痢止めなどを使用しない。
- 食べた商品、包装、レシートなどを保管する。
- 同じ商品を食べた人にも症状がある場合は保健所に相談する。

農林水産省も、食中毒が疑われる場合には、食べたものや包装、レシートなどを残しておくよう案内している。

また、ノロウイルスには現在、特効的な抗ウイルス薬がなく、治療は水分補給などの対症療法が中心となる。

【消費期限と保存方法】いちご大福は冷蔵庫に入れるべき?

いちご大福の食中毒を防ぐためには、購入後の取り扱いも重要だ。

ただし、すべてのいちご大福に共通する消費期限や保存温度が決まっているわけではない。

使用する餡、もち生地、いちごの状態、製造方法、包装方法などによって品質保持期間は異なる。

いちご大福の消費期限は商品ごとに異なる

まず区別したいのが「消費期限」と「賞味期限」だ。

表示 意味
消費期限 安全に食べられる期限の目安
賞味期限 おいしく食べられる品質の期限

消費者庁によると、これらの期限は未開封で、表示された保存方法を守った場合を前提に設定されている。

開封後は期限内であっても品質や安全性が保証されるわけではない。

そのため、購入したいちご大福については、商品に記載された期限を確認し、表示どおりに保存することが基本になる。

冷蔵保存するときの注意点

いちご大福を冷蔵保存する場合は、まず商品に記載された保存温度を確認する。

冷蔵保存の指定がある場合は、購入後できるだけ早く冷蔵庫に入れ、指定温度を維持することが大切だ。

一方、和菓子に使用される餅やでんぷん質は、冷蔵によって硬くなりやすい性質がある。

全国和菓子協会も、和菓子は基本的に冷蔵が苦手な食品であると説明している。

つまり、品質を保つという意味では、冷蔵が必ずしもすべての和菓子に適しているわけではない。

大切なのは、次の3点だ。

1. 商品に記載された保存方法を優先する。
2. 直射日光や高温になる場所に放置しない。
3. 開封後や購入後は、できるだけ早く食べる。

いちご大福は生の果物を使用する商品も多いため、保存方法が分からない場合は販売店に確認したい。

いちご大福の腐敗を見分けるポイント

食べる前には、商品の状態も確認しておきたい。

次のような変化があれば、食べずに処分するのが安全だ。

- カビが発生している。
- 酸っぱい臭いや異臭がする。
- 表面に通常とは異なるぬめりがある。
- 餡やもち生地の色が不自然に変わっている。
- 異常な液漏れや変質が見られる。

ただし、ここには重大な注意点がある。

見た目や臭いに異常がなくても、ノロウイルスに汚染されている可能性はある。

食中毒の原因となる微生物は、食品の外観や臭いを変化させない場合があるからだ。

腐敗していないから安全、という判断はできない。消費期限と保存方法を守ることが、見た目の確認以上に重要になる。

【再発防止策】家庭と和菓子店で実践すべき衛生管理

2025年の鳥取県と2026年の大阪市の事例を踏まえると、食中毒対策は購入者だけで完結するものではない。

製造施設、食品取扱者、販売店、家庭のそれぞれが衛生管理を徹底する必要がある。

家庭でできる5つの予防策

1. 購入前に消費期限を確認する

購入した商品をいつまでに食べるべきか、保存温度は何度なのかを確認する。

2. 購入後は適切に持ち帰る

長時間の持ち歩きや高温になる車内への放置は避ける。保冷が必要な商品は保冷バッグなどを利用する。

3. 食べる前に手を洗う

石けんを使用し、流水で丁寧に洗う。トイレの後や食事の前にも手洗いを行う。

4. 食べ残しを長時間放置しない

開封後は表示に従って保存し、できるだけ早く食べきる。

5. 体調不良の人は調理を控える

家庭内でも嘔吐や下痢などの症状がある人は、食品を直接取り扱うことを避ける。

和菓子店に求められる衛生管理

製造施設では、家庭以上に厳格な衛生管理が求められる。

特にノロウイルス対策では、次の4原則が重要になる。

- 持ち込まない: 従業員の健康状態を確認し、感染者を食品取扱作業に従事させない。
- ひろげない: トイレや作業場、器具の洗浄・消毒を徹底する。
- つけない: 手洗いと衛生的な作業手順を守り、二次汚染を防ぐ。
- やっつける: 加熱が必要な食品は適切な温度と時間で加熱する。

ノロウイルス対策では、石けんと流水による手洗いが重要だ。

厚生労働省は、手洗いをウイルスの除去に有効な方法として紹介している。アルコール消毒だけで手洗いを代用することはできない。

また、食品取扱者の健康管理も欠かせない。下痢や嘔吐などの症状がある従業員を食品取扱作業に従事させないことが基本となる。

HACCPに基づく衛生管理が重要

現在の食品衛生管理では、HACCPに沿った衛生管理が重要な役割を果たしている。

HACCPとは、食品の製造や調理の各工程で危害要因を分析し、重要な管理ポイントを継続的に確認する考え方だ。

和菓子の製造現場であれば、次のような管理が考えられる。

- 原材料の受け入れ時の確認
- 従業員の健康状態の記録
- 手洗いの実施状況の確認
- 調理器具や作業台の洗浄・消毒
- 製造後の商品を扱う際の衛生管理
- 保存温度と保管時間の記録

特にいちご大福のように、最終工程で人の手が触れる可能性がある食品では、製造後の衛生管理が重要になる。

厚生労働省のHACCP関連資料でも、従業員の健康管理、手洗い、器具の洗浄・消毒、二次汚染防止などが具体的な管理項目として示されている。

【誤解を検証】いちご大福を食べると食中毒になるのか?

2つの集団食中毒が報道されたことで、いちご大福そのものを危険な食品と考える人もいるかもしれない。

しかし、問題の本質は食品の名称ではなく、製造・保存・取り扱いの衛生状態にある。

ここでは、よくある疑問と事実を整理する。

誤解1:いちごが入っているからノロウイルスが発生する

これは正しくない。

ノロウイルスは人の腸管内で増殖するウイルスであり、いちごが自然にノロウイルスを発生させるわけではない。

汚染された手指や器具を通じて、いちご大福にウイルスが付着する可能性が問題になる。

誤解2:冷蔵庫に入れておけばノロウイルスを防げる

冷蔵保存は食品の品質管理に役立つが、ノロウイルスの感染性をなくす方法ではない。

冷蔵庫に入れたからといって、すでに汚染された食品が安全になるわけではない。

予防には製造段階の衛生管理と、手指や器具を介した二次汚染の防止が欠かせない。

誤解3:食べた直後に何もなければ問題ない

ノロウイルスの潜伏期間は24~48時間程度ある。

食べて数時間経過しても症状がないからといって、感染していないと判断することはできない。

誤解4:症状が治まれば他人にうつす心配はない

これも誤りだ。

ノロウイルスは、症状が改善した後も便中に排出されることがある。

厚生労働省の資料では、通常でも症状が治まった後しばらく排出が続き、長い場合には1か月程度続くことがあると説明されている。

したがって、回復後も手洗いやトイレの衛生管理を継続する必要がある。

食中毒情報を確認するときの判断基準

消費者が食品の安全性を判断するときは、次の情報を優先するとよい。

1. 自治体の保健所や食品衛生担当部署の公式発表
2. 厚生労働省の食中毒発生統計
3. 消費者庁の食品表示・保存に関する情報
4. 農林水産省の食中毒予防情報
5. 報道機関による行政発表に基づく報道

特に、SNSなどで商品名だけが拡散されている場合は、発生日時、原因施設、病因物質、患者数、原因食品の特定状況を分けて確認することが重要だ。

2026年の松月の事例のように、初回発表時の患者数と後日の集計値が異なることもある。

最新情報を確認する際は、発表日と集計基準日も併せて確認したい。

【いちご大福食中毒】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2025年の鳥取県米子市で発生した食中毒の患者は何人?

A1:鳥取県の2025年3月7日付最終発表では、有限会社清月の和生菓子を食べた112人のうち99人が発症した。原因物質はノロウイルスで、いちご大福のほか練りきりなども原因食品に含まれていた。

Q2:2026年の大阪市淀川区の松月では何人が食中毒になった?

A2:大阪市の5月11日付初回発表では10人だった。その後、10月23日現在の大阪市の年間発生状況では30人と記録されている。原因施設は松月で、病因物質はノロウイルス。個別の商品については、いちご大福だけが原因と特定されたわけではない。

Q3:いちご大福を食べてから何時間後に食中毒の症状が出る?

A3:ノロウイルスの場合、一般的な潜伏期間は24~48時間。吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、軽度の発熱などが主な症状となる。

Q4:いちご大福は冷蔵庫で保存すれば安全?

A4:冷蔵保存は商品の指定に従って行う必要がある。ただし、冷蔵庫に入れるだけでノロウイルスが不活化されるわけではない。消費期限と保存温度を守り、早めに食べることが大切だ。

Q5:いちご大福が腐っているかどうかは見た目で分かる?

A5:カビ、異臭、ぬめり、変色などは品質劣化のサインになる。ただし、ノロウイルスなどによる汚染は見た目や臭いでは判断できない。異常がなくても安全性が保証されるわけではない。

Q6:ノロウイルスによる食中毒を予防するには何が重要?

A6:石けんと流水による手洗い、食品取扱者の健康管理、調理器具の洗浄・消毒、食品の適切な保存が基本となる。特に嘔吐や下痢などの症状がある人は食品を直接取り扱わないことが重要だ。

まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準

2025年の鳥取県米子市で発生した有限会社清月の食中毒では、ノロウイルスによって99人が発症した。さらに2026年には大阪市淀川区の松月でも和菓子による食中毒が発生し、大阪市の10月23日現在の集計では30人の患者が記録されている。

2つの事例に共通するのは、和菓子の製造現場における衛生管理の重要性だ。

いちご大福は、いちごの鮮度や餡の品質だけで安全性が決まる食品ではない。製造工程での手指の衛生状態、器具の洗浄、作業者の健康管理、保存温度など、複数の条件が関係している。

消費者が意識したいのは、次の3点だ。

- 購入時: 消費期限、製造者、保存方法を確認する。
- 購入後: 指定された温度で保管し、できるだけ早く食べる。
- 体調不良時: 食中毒の可能性を考え、医療機関や保健所に相談する。

【プロの結論】

今回の2つの事例が示す本質は、食中毒対策を食品の見た目や保存方法だけに頼ってはいけないということだ。

冷蔵庫に入れることも、購入直後に食べることも、すでに食品に付着したノロウイルスを取り除く対策にはならない。

製造施設での衛生管理、従業員の健康確認、正しい手洗い、二次汚染の防止がそろって初めて、食中毒のリスクを大きく抑えられる。

おいしいいちご大福を安心して楽しむためにも、消費者は正しい保存方法を守り、製造者は日常的な衛生管理を徹底することが求められる。

2025年と2026年の事例を一過性のニュースとして終わらせず、和菓子業界全体の衛生管理を見直す契機にすることが、再発防止につながる。


主な公的情報源

- 鳥取県「いちご大福による食中毒の発生について」(2025年3月4日・3月7日)
- 大阪市「食中毒の発生について(淀川区)」(2026年5月11日)
- 大阪市「令和8年 大阪市食中毒発生状況」(2026年10月24日更新)
- 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」
- 厚生労働省「ノロウイルスによる食中毒の予防について」
- 消費者庁「食品の期限表示に関する情報」
- 農林水産省「食中毒かな?と思ったら」
- 全国和菓子協会「和菓子の保存」

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穂積 美咲

映画・ドラマ担当として5年以上の取材経験。cinema領域の公式発表・配信元の告知を一次情報として確認し、確認できない情報は記事に含めない方針です。

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