菊池捺未さん(きくち・なつみ)は、2018年11月に茨城県神栖市周辺で行方不明となり、約2か月後の2019年1月31日に遺体で発見された日本薬科大学の女子学生です。この事件では、インターネットを通じて知り合った廣瀬晃一(広瀬晃一)との接点や、事件当日の移動経路、金銭をめぐるトラブルが明らかになりました。
その後、殺人と死体遺棄の罪に問われた廣瀬被告に対し、2020年10月19日、東京地方裁判所は懲役14年の判決を言い渡しています。2026年11月時点で公開されている事件報道や裁判情報をもとに、菊池さんの人物像、行方不明から遺体発見までの経緯、オンライン上の接点、裁判で認定された事実を整理します。
【菊池捺未さんとは】読み方・年齢・日本薬科大学での生活

菊池捺未さんの名前は「きくち・なつみ」と読みます。「捺未」という漢字の組み合わせから読み方に迷う人もいますが、2019年2月1日付の日刊スポーツの事件報道でも、警視庁が発表した名前の読みとして「なつみ」と紹介されています。
日本薬科大学に通っていた18歳の女子学生
事件当時、菊池さんは18歳で、日本薬科大学の1年生でした。東京都葛飾区で生活しており、2018年11月20日には大学の授業に出席したことが報道されています。
出身地については、栃木県栃木市と報じられています。大学進学後は東京で暮らしていたとされ、事件当日は授業を終えた後、茨城県方面へ移動しました。
日本薬科大学は薬学教育を行う大学であり、菊池さんは大学生活を始めたばかりの時期に事件に巻き込まれました。
公開されているプロフィール情報
事件報道から確認できる菊池さんの基本情報は、次のとおりです。
- 氏名:菊池捺未(きくち・なつみ)
- 年齢:事件当時18歳
- 大学:日本薬科大学
- 学年:1年生
- 居住地:東京都葛飾区
- 出身地:栃木県栃木市と報道
- 行方不明となった日:2018年11月20日
- 遺体発見日:2019年1月31日
一方、詳しい学業成績、交友関係、大学卒業後の進路などは、広く確認できる公的な情報として公表されていません。事件の中心人物として報道されたからといって、本人の私生活すべてが明らかになっているわけではありません。
【事件当日の足取り】大学から茨城県神栖市へ向かった経路
菊池さんの事件を理解するうえで重要なのが、2018年11月20日の行動です。
日刊スポーツなどの報道によると、菊池さんは当日の午前中に日本薬科大学で授業を受けた後、東京都内から茨城県鹿嶋市方面へ向かいました。
2018年11月20日、東京から茨城へ
当日の移動について報じられている主な経路は、東京都足立区のJR綾瀬駅から茨城県鹿嶋市のJR鹿島神宮駅方面へ向かい、その後タクシーで神栖市内へ移動するというものでした。
菊池さんは鹿島神宮駅で下車した後、タクシーを利用しています。午後6時ごろには、廣瀬の自宅アパートから約400メートル離れたコンビニエンスストア付近で降車したと報じられました。
その後、菊池さんは廣瀬のアパート付近に住む女性に道を尋ね、アパートの方向へ歩いていったとされています。
この移動経路は、タクシー運転手の証言や警察の捜査に関する報道によって明らかになったものです。事件当日の足取りを追ううえで、駅からタクシーを利用したことと、廣瀬の住居付近まで移動していたことは重要な事実です。
午後11時ごろに途絶えたスマートフォンの位置情報
報道によると、菊池さんのスマートフォンの位置情報は、同日午後11時ごろ、神栖市内の遺体発見現場付近で途絶えていました。
その後、家族や関係者が菊池さんと連絡を取れない状態となり、行方不明事件として捜査が進められます。
事件当日の移動経路とスマートフォンの位置情報は、後に廣瀬との接点を捜査する重要な手掛かりになりました。
【廣瀬晃一との接点】掲示板・オンラインゲーム・金銭の約束
菊池捺未さんと廣瀬晃一の接点として報じられているのが、インターネット上の掲示板です。
2019年1月31日の逮捕当時、廣瀬は警視庁の調べに対し、菊池さんとはインターネットの掲示板で知り合い、実際に会うのは初めてだったという趣旨の説明をしていました。
この点は、事件当初の重要な捜査情報として日刊スポーツなど複数の報道機関が伝えています。
オンラインゲームが接点だったのか
菊池さんのオンラインゲームとの関わりについては、当時の報道に家族の証言が掲載されています。
父親によると、菊池さんは高校時代からオンラインゲームを好み、ゲームを通じて知り合った人と連絡を取ることもあったといいます。
また、週刊女性PRIMEは、2人を結びつけた接点についてゲーム関連の掲示板だったと報じています。
ただし、次の3つは区別する必要があります。
- 廣瀬がインターネット上の掲示板で菊池さんと知り合ったと供述したこと。
- 菊池さんがオンラインゲームを趣味としていたこと。
- 2人の接点がゲーム関連の掲示板だったとする報道があること。
特定のオンラインゲームのタイトルや、最初に連絡を取り合った具体的なサービス名については、確実な公的情報として確認できる範囲が限られています。荒野行動やPUBGなどのゲーム名を事件との確定した接点として扱うことはできません。
事件の背景にあった金銭トラブル
事件の背景として、裁判で明らかになったのが、2人の間にあった金銭の約束です。
2020年10月の裁判報道によると、廣瀬は菊池さんとの約束に基づく金銭を支払わず、そのことを菊池さんから強く非難されたことが事件の発端になったと東京地裁は判断しました。
つまり、事件の背景には、インターネット上で知り合った2人の間に生じた金銭をめぐるトラブルがありました。
一部の週刊誌やインターネット記事では、約束された金額を30万円とする情報も見られます。ただし、広く報じられた裁判の判決内容から確実に確認できる中心的事実は、金銭の約束が履行されなかったことと、それをめぐってトラブルになったことです。具体的な金額については、裁判所が認定した事実と個別の週刊誌報道を分けて理解する必要があります。
【関係と経緯を整理】確認できる人物・場所・情報の位置づけ
菊池捺未さんの事件には、大学、インターネット上の接点、廣瀬晃一、茨城県神栖市など複数の要素が関係しています。それぞれの関係を整理すると、事件の全体像が分かりやすくなります。
| 人物・対象 | 事件との関係 | 確認できる内容 | 情報の位置づけ |
|---|---|---|---|
| 菊池捺未さん | 被害者 | 事件当時18歳、日本薬科大学1年生 | 報道・警察発表 |
| 日本薬科大学 | 在籍大学 | 事件当日の午前中に授業を受けていた | 報道情報 |
| 廣瀬晃一(広瀬晃一) | 被告人 | インターネット上で知り合い、事件当日に初めて対面したとされる | 捜査報道・裁判 |
| インターネット掲示板 | 知り合った接点 | 廣瀬が掲示板で知り合ったと供述 | 捜査段階の供述 |
| オンラインゲーム | 菊池さんの趣味・交流手段 | ゲームを好み、ゲームを通じた知人との交流があった | 家族の証言を含む報道 |
| 茨城県神栖市 | 事件現場・遺体発見場所 | 2019年1月31日に畑の土中から遺体を発見 | 警察発表・報道 |
| 東京地方裁判所 | 裁判 | 2020年10月19日に懲役14年を言い渡した | 判決報道 |
この整理で重要なのは、インターネット上の出会いとオンラインゲームの趣味を、同じ事実として扱わないことです。
また、廣瀬が掲示板で知り合ったと説明したことと、裁判で認定された殺人の事実も、それぞれ異なる段階の情報です。捜査段階の供述、報道機関による取材、裁判所の判断を区別すると、事件に関する情報の確度が見えてきます。
【裁判で明らかになったこと】殺意の認定と懲役14年
菊池捺未さんの事件は、2019年1月31日に遺体が発見された後、死体遺棄事件として捜査が進み、廣瀬は逮捕されました。その後、殺人容疑でも立件され、殺人と死体遺棄の罪に問われることになります。
裁判で争われたのは殺意の有無
2020年10月に東京地方裁判所で開かれた裁判員裁判では、廣瀬が菊池さんを死亡させた行為について、殺意があったのかどうかが大きな争点となりました。
弁護側は、殺害する意思はなく、傷害致死罪にとどまると主張しました。一方、検察側は殺人罪の成立を求め、懲役20年を求刑しています。
裁判で認定された内容によると、廣瀬は菊池さんの鼻と口をふさぎ、約5~6分間にわたって力を加え続けました。
東京地裁は、この行為の時間や力の加え方などを重視しました。相手が死亡する危険性を認識しながら行為を続けたと判断し、殺意を認定しています。
未必の殺意とは何か
この事件を理解するうえで重要なのが「未必の故意」という法律上の考え方です。
殺人罪の成立に必要な故意は、必ずしも相手を確実に殺害しようとする強い意思だけを意味しません。自分の行為によって相手が死亡する可能性を認識し、それでも構わないと考えて行為を続けた場合にも、未必の故意が認められることがあります。
今回の裁判では、廣瀬が菊池さんの鼻と口を長時間ふさぎ続けた行為について、死亡しても構わないという認識があったと東京地裁が判断しました。
そのため、弁護側が主張した傷害致死罪ではなく、殺人罪が成立するという結論になりました。
2020年10月19日、懲役14年の判決
2020年10月19日、東京地方裁判所は廣瀬晃一被告に懲役14年を言い渡しました。
検察側の求刑は懲役20年でした。
判決では、金銭の支払いを免れようとしたことが事件の発端となった点について、動機は身勝手だと評価されました。また、殺害後に遺体を土中に埋め、犯行の発覚を免れようとした行為も厳しく指摘されています。
一方、裁判では殺意の程度なども判断の対象となり、最終的に懲役14年という量刑が言い渡されました。
とちぎテレビが2020年10月20日に配信した判決報道によると、判決後、菊池さんの両親は刑が14年にとどまったことに強い不満を示し、被告に対して娘の命を奪った事実と向き合い、刑に服するよう求めるコメントを発表しました。
この判決は、事件の重大性と遺族の処罰感情を考えるうえでも、大きな意味を持つ司法判断となりました。
【2026年時点の公開情報】未確認情報と事実を見分ける
菊池捺未さんの事件は、発生当初から大きく報道され、インターネット上でも多くの情報が流通しました。その中には、裁判で認定された事実と、週刊誌の取材情報、個人ブログなどによる推測が混在しています。
事件の経緯を正確に理解するには、情報を次のように分ける必要があります。
① 確認できる事実
- 菊池さんは事件当時18歳で、日本薬科大学の1年生だった。
- 2018年11月20日に東京都内から茨城県方面へ移動した。
- 廣瀬とはインターネット上で知り合い、事件当日に初めて会ったと報じられた。
- 2019年1月31日に神栖市内で遺体が発見された。
- 2020年10月19日に東京地裁が殺人と死体遺棄について懲役14年の判決を言い渡した。
② 報道されているが、詳細に注意が必要な情報
金銭の具体的な金額:30万円という数字が一部の週刊誌やネット記事で取り上げられています。ただし、裁判報道で確認できる金銭トラブルの事実と、個別の記事が伝える具体的な金額は区別する必要があります。
ゲーム関連の掲示板:ゲーム関連の掲示板だったという報道があります。ただし、使用していたゲームタイトルや具体的なサービス名については、確実な公的情報として特定できる範囲が限られています。
パパ活という呼称:事件をパパ活に関連づける記事もあります。しかし、特定の事件で金銭の約束が存在したことと、本人が継続的に特定の活動をしていたことは別の問題です。本人の生活実態を一つの呼称で断定することはできません。
③ 事実として扱うべきではない情報
ネット上では、事件当時の交際関係、具体的なゲームタイトル、本人の私生活、家族構成などについて、さまざまな情報が掲載されています。
しかし、本人や家族による公表、信頼できる報道、裁判での認定などで裏付けられていない情報は、事件の事実として扱えません。
特に被害者の性格や行動を憶測で評価したり、事件に巻き込まれた理由を本人の責任に結びつけたりすることは、事件の本質を見誤る原因になります。
2026年11月時点で押さえておきたい司法情報
2026年時点で参照できる主要な事件報道では、2020年10月19日の東京地裁による懲役14年の判決が、確認できる中心的な司法判断です。
上級審の判断や刑の確定時期については、判決報道と区別して扱う必要があります。少なくとも、懲役14年という数字は東京地裁の判決内容として紹介するのが正確です。
事件の発生から数年が経過した現在も、菊池さんの行方不明から遺体発見までの経緯、インターネット上の接点、裁判で認定された殺意と金銭トラブルが、事件を理解するための中心的な情報となっています。
【菊池捺未さんの事件】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:菊池捺未さんの読み方は何ですか?
A1:菊池捺未さんは「きくち・なつみ」と読みます。事件当時18歳で、日本薬科大学の1年生でした。
Q2:菊池捺未さんはいつ行方不明になり、いつ発見されましたか?
A2:2018年11月20日に行方不明となり、2019年1月31日に茨城県神栖市内の畑の土中から遺体で発見されました。発見まで約2か月が経過していました。
Q3:廣瀬晃一とはどのような関係だったのですか?
A3:報道によると、2人はインターネット上の掲示板を通じて知り合いました。事件当日に初めて対面したとされています。ゲーム関連の掲示板だったという報道もあります。
Q4:菊池捺未さんの事件の犯人はどうなりましたか?
A4:廣瀬晃一被告は殺人と死体遺棄の罪に問われ、2020年10月19日に東京地裁で懲役14年の判決を受けました。
Q5:事件の原因はパパ活だったのですか?
A5:裁判で明らかになったのは、2人の間に金銭の約束があり、支払いをめぐるトラブルが事件の発端になったということです。本人の活動実態を「パパ活」と一括りにして断定することは、判決内容からはできません。
まとめ:【プロの結論】事件の経緯と事実を正しく理解するために
菊池捺未さんの事件は、2018年11月20日に行方不明となった18歳の女子大学生が、約2か月後の2019年1月31日に茨城県神栖市で遺体となって発見された事件です。
日本薬科大学に通っていた菊池さんは、インターネットを通じて知り合った廣瀬晃一と事件当日に初めて会ったとされています。事件の背景には金銭の支払いをめぐるトラブルがあり、廣瀬は殺人と死体遺棄の罪で裁かれ、2020年10月に懲役14年の判決を受けました。
この事件から読み取れる重要な点は、インターネット上での交流そのものを危険視することではありません。相手の身元や実態が十分に分からないまま、金銭の約束を伴う初対面の相手と会う場合には、予測できない危険が存在するということです。
また、事件を調べる際には、警察発表、報道機関の取材、裁判所の認定、ネット上の推測を区別することが欠かせません。とりわけ被害者の私生活に関する情報は、確かな裏付けがなければ事実として受け取るべきではありません。
菊池捺未さんという一人の若い女性が命を奪われた事件。その経緯を正確に理解するには、事件当日の足取りだけでなく、裁判で明らかになった事実と、現在も確認できる公開情報を丁寧に見比べることが大切です。
編集上の参照資料: 日刊スポーツ(2019年2月1日)、週刊女性PRIME(2019年2月)、とちぎテレビ(2020年10月20日)の事件・裁判報道を中心に構成しています。