立命館中学校の入試では、ALコースとCLコースのどちらを第一志望にするかによって、求められる学力水準だけでなく、入学後の学習環境も変わります。
2027年度の募集人員は、立命館小学校からの内部進学者を除いて男女約120名。ALコースとCLコースがそれぞれ約60名です。
ALコースは難関大学・医学系進学を意識した学力伸長型
ALは「Academic Learning」を意識した学力伸長・特進コースです。学校公式の教育紹介では、医学系や難関大学への進学に必要な学力を早期から育成する特別カリキュラムが紹介されています。
また、中学3年次からのMS(文理特進)コースにつながる学習プログラムも特徴です。知識の定着だけでなく、調査・実験、ディベート、プレゼンテーションなどを通して、自分の考えを伝える力も育てます。
ALコースが向いているのは、次のような生徒です。
- 難関大学や医学系への進学を早い段階から意識している。
- 算数・理科を含め、学力をさらに伸ばしたい。
- 学習量の多い環境で、自分の目標に向かって努力できる。
- 探究活動や研究発表にも積極的に取り組みたい。
CLコースはバランスの取れた学習と探究を重視
CLは中高大一貫の教育を特色とするコースです。国語・数学・英語を中心に幅広い教科を学び、読解力や文章表現力を身につけることを重視しています。
実験や課外学習を通じて、自分で課題を発見し、解決方法を考える力を育てることも特徴です。授業や学校行事を通じて、感性や創造力、人間性を伸ばす教育も行われています。
CLコースが向いているのは、次のような生徒です。
- 特定の科目だけでなく、幅広い分野に興味がある。
- 大学までの一貫した教育環境を重視したい。
- 実験や探究活動、文章表現などに関心がある。
- 学力と学校生活の両方を大切にしたい。
ALとCLはどちらが上なのか?
偏差値だけを比べれば、ALのほうが高く設定されています。しかし、偏差値が高いからといって、すべての生徒にALが適しているわけではありません。
例えば、大学進学に向けて早期から高い学力を磨きたい生徒にはALが魅力的です。一方、幅広い学びや探究活動を重視し、立命館の一貫教育を希望する生徒にはCLも有力な選択肢になります。
加えて、ALを第一志望としてCLを第二志望にすることも可能です。2026年度の入試でも、ALからCLへの回し合格が複数発生しています。志望順位をどう設定するかは、合格可能性を考えるうえで大切なポイントです。
立命館中学校の評判は?口コミ評価を見るときの注意点
学校の評判を調べる際には、偏差値や大学進学実績だけでなく、授業内容、学校行事、友人関係、通学環境なども確認したいところです。
口コミサイト「みんなの中学校情報」では、立命館中学校の口コミ評価は4.10(5点満点、45件)と掲載されています。ただし、これは投稿者による主観的な評価であり、学校全体の教育効果や入試難易度を直接証明する数値ではありません。
特にALとCLでは教育方針に違いがあるため、在校生や卒業生の感想を読む際にも、どのコースについての評価なのかを確認することが大切です。
実際の学校生活を判断するには、学校説明会やオープンキャンパスで授業内容、教員の説明、生徒の様子を確認する方法が有効です。
【立命館宇治中学校と比較】偏差値・所在地・入試の違いは?

「立命館中学校」と「立命館宇治中学校」は、どちらも立命館の名を冠する私立中学校ですが、別々の学校です。所在地や教育課程、入試方式も異なります。
志望校を検討する家庭では、両校を同じ学校の別コースのように考えず、それぞれの入試情報を確認する必要があります。
2027年予想R4で比較すると立命館中学校のほうが高い
日能研関西の2027年入試予想R4(2026年9月22日版)で比較すると、次のようになります。
- 立命館中学校:前期B・AL54、前期B・CL50、後期AL61、後期CL56。
- 立命館宇治中学校:A45、B50。
立命館宇治中学校は、A日程が男女45、B日程が男女50です。立命館中学校は後期ALが61と高く、入試回による難易度の幅も大きくなっています。
ただし、両校では入試科目やコース設定が異なります。特に立命館宇治中学校のA日程とB日程は、立命館中学校のAL・CLの入試と完全に同じ条件ではありません。偏差値の差だけで合格可能性を判断しないことが重要です。
所在地と通学環境にも違いがある
京都府長岡京市調子一丁目1-1
阪急西山天王山駅周辺に位置する共学校。AL・CLコースを設置しています。
京都府宇治市広野町八軒屋谷33番1
宇治市に位置する共学校。中学校にはIC・IPなどのコース設定があります。
通学時間や乗り換え回数は、6年間の学校生活に影響する要素です。偏差値が少し高い学校を選ぶことよりも、毎日無理なく通えるか、本人が希望する教育環境かどうかを優先したほうが、入学後の満足度につながります。
どちらを選ぶべきか?
難関大学・医学系進学を見据えた学力伸長を重視するなら、立命館中学校のALコースは有力な候補です。
一方、立命館宇治中学校の教育課程や通学環境、希望する学びに魅力を感じるなら、宇治も比較対象に入れる価値があります。
両校とも立命館系列の教育環境を持っていますが、学校ごとの特色を理解したうえで選ぶことが、後悔の少ない中学受験につながります。
【2027年度入試対策】立命館中学校に合格するための勉強法と出願戦略
2026年度の入試結果を見ると、立命館中学校では前期Bと後期で合格最低点が異なり、後期ALの競争率も高くなっています。偏差値だけで志望校を決めるのではなく、入試方式と得意科目の組み合わせを考えた対策が必要です。
2027年度の入試日程と募集内容
学校公式の2027年度入試概要によると、出願期間や試験日は次のとおりです。
- 出願期間:2026年12月3日~2027年1月6日
- 前期日程:2027年1月16日(土)午前
- 後期日程:2027年1月17日(日)午前
- 合格発表:2027年1月19日(火)午後3時予定
- 募集人員:男女約120名(AL約60名、CL約60名)
前期日程にはA方式とB方式があり、後期日程は一般入試です。ALを第一志望とする受験生は、CLを第二志望として選択できます。
2027年度から注目したいA方式の3つの優遇区分
2027年度入試では、前期A方式の出願資格に、総合力・英語力・課外活動実績の3つの区分が設けられています。
- A-1(総合力優遇):小学校5年生の9教科年間評定と6年生の1学期または前期の評定の合計が49/54以上で、諸活動にも積極的に参加していること。
- A-2(英語力優遇):評定合計45/54以上で、英語運用能力が高く、諸活動にも積極的に参加していること。英検3級以上相当などの英語力を証明する資料が必要です。
- A-3(課外活動実績優遇):評定合計45/54以上で、5・6年次の課外活動に優れた実績があること。対象は学校の中学校クラブまたは中高クラブにつながる活動で、客観的な証明資料が必要です。
このうちA-3は、学力に加えて課外活動の実績を評価する点が特徴です。スポーツや芸術などの実績がある受験生は、活動内容が対象となるか、証明書類を含めて募集要項を確認しておきましょう。
なお、A方式は書類だけで合否が決まる推薦入試ではありません。学科試験に加え、面接や提出書類を含めた総合判定が行われます。
算数が得意なら3科・4科の換算方式を活用する
立命館中学校のB方式と後期日程では、国語・算数・理科・社会の4科型、または国語・算数・理科の3科型を選択できます。
4科型の場合、次の3つの計算方法から最も高い得点が合否判定に使われます。
- 国語+算数+理科+社会の4科合計
- (国語+算数+理科)×1.2
- 国語+理科+算数×1.5
3科型の場合は、次の2つの方法から高い得点が採用されます。
- (国語+算数+理科)×1.2
- 国語+理科+算数×1.5
つまり、算数が得意な受験生は、算数の得点を1.5倍する方式で有利になる可能性があります。反対に、社会が得意でも算数が苦手な場合には、4科型と3科型の両方で得点を計算し、どちらが適しているかを検討する必要があります。
なお、CLコースの前期A方式には2科型もあります。国語・算数の合計点を1.5倍して判定する方式です。出願できる方式と教科型は、志望コースによって異なります。
過去問演習では合格最低点だけでなく換算後の点数を確認
受験対策では、過去問を解いた際の素点だけで一喜一憂しないことが大切です。
例えば、4科型で社会の点数が伸びなかったとしても、3科合計×1.2や算数を1.5倍する方式で有利になる場合があります。逆に、素点の合計では合格最低点を超えていても、換算方式や志望コースの違いを考慮すると安心できないケースもあります。
おすすめしたい学習方法は、次の4段階です。
- 過去問の出題傾向を確認する。国語の読解、算数の計算・応用、理科・社会の知識問題と考察問題を分類します。
- 教科別の弱点を把握する。特に後期の算数の受験者平均が47.7点だったことを参考に、算数の失点原因を分析します。
- 複数の換算方式で得点を計算する。4科型と3科型のどちらが有利か、過去問の結果から判断します。
- 合格最低点に余裕を持たせる。2026年度の最低点だけを目標にせず、複数年の問題で安定して得点できる状態を目指します。
特に後期ALを志望する場合は、日能研の予想R4が61であること、2026年度の実質倍率が約4.2倍だったことを踏まえ、前期B以上に慎重な準備が必要です。
2027年入試で合格可能性80%を目指すには?
日能研のR4は、合格可能性80%の目安です。例えば後期ALの61に到達していれば、日能研の基準では合格可能性80%の水準に位置します。
しかし、80%は合格確実という意味ではありません。R4の水準でも、およそ5人に1人は合格に届かない計算です。
また、模試の結果が一度だけR4に達しても、得点が安定しているとは限りません。直近数回の模試で同程度の成績を維持できているか、苦手単元が残っていないかを確認しましょう。
立命館中学校を第一志望とする場合は、日能研や四谷大塚など、自分が受けている模試の最新データを使い、志望コース・入試回ごとに合格可能性を確認することが現実的な判断方法です。
【立命館中学校の偏差値】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:立命館中学校の2026年最新偏差値はいくつですか?
A1:日能研の2026年入試結果R4では、前期B・ALが男女54、CLが男女50、後期ALが男女61、CLが男女56です。2027年入試の予想R4も同じ水準で、全体では50~61となっています。
Q2:立命館中学校のALコースとCLコースではどちらが難しいですか?
A2:偏差値ではALコースのほうが高く、2027年予想R4は前期BでAL54・CL50、後期でAL61・CL56です。ただし、教育内容も異なるため、偏差値だけでなく進学目標や学習スタイルを考えて選ぶことが大切です。
Q3:立命館中学校の合格最低点は何点ですか?
A3:2026年度入試では、前期BのALが215点、CLが204点、後期のALが224点、CLが208点でした。いずれも300点満点です。前期Aの合格最低点は非公表となっています。
Q4:立命館中学校と立命館宇治中学校ではどちらが難しいですか?
A4:日能研の2027年予想R4では、立命館中学校が50~61、立命館宇治中学校が45~50です。立命館中学校の後期ALは特に高い水準ですが、入試方式や科目が異なるため、同じ条件での比較ではありません。
Q5:日能研のR4偏差値に届けば合格できますか?
A5:R4は合格可能性80%の目安であり、合格を保証するものではありません。模試の成績推移、過去問の得点、苦手科目の状況を合わせて判断してください。
まとめ:立命館中学校は偏差値だけでなく入試回とコース選びが重要
2026年11月時点で確認できる立命館中学校の入試データを整理すると、2027年入試の予想R4は50~61。前期BのALが54、CLが50、後期ALが61、CLが56です。
2026年度入試では668名が出願し、626名が受験、248名が合格しました。実質倍率は全体で約2.5倍ですが、後期は約3.4倍、後期ALは約4.2倍と、入試回によって競争の厳しさが大きく異なります。
また、2026年度の合格最低点は前期BのAL215点・CL204点、後期のAL224点・CL208点でした。受験者平均点や合格者平均点を見ても、特に後期の算数が合否を左右する重要な科目になっていることが分かります。
立命館中学校の受験で失敗を避けるためには、次の3点を意識してください。
- 偏差値の基準を統一する:日能研R4と四谷大塚Aライン80を混同せず、自分が受けている模試を中心に判断する。
- コースと日程を慎重に選ぶ:AL・CLの教育内容と前期A・前期B・後期の競争率を確認する。
- 得点換算を踏まえて対策する:300点満点の合格最低点だけでなく、算数1.5倍などの判定方式を理解して過去問を解く。
立命館中学校は、学力伸長を重視するALと、幅広い学びや探究活動を大切にするCLという特色を持つ学校です。偏差値の高さだけを追うのではなく、入学後にどのような6年間を過ごしたいのかを考えることが、納得できる志望校選びにつながります。
2027年度入試に向けては、12月3日から出願が始まり、前期は2027年1月16日、後期は1月17日に実施される予定です。募集要項や出願資格を改めて確認し、本人の得意科目と志望コースに合った受験計画を立てておきましょう。