2026年11月1日の馬場情報で、最初に整理しておきたいのがダートの発表時刻です。
JRAの東京競馬場ページには、馬場状態として芝「良」、ダート「稍重」と表示されています。ただし、この区分には10月30日(金曜)正午現在という基準時刻が付いています。11月1日の開催当日の状態と混同してはいけません。
実際、11月1日のJRA公式レース結果では、ダートの2R、6R、7R、10R、12Rがいずれも「ダート良」と記録されています。芝の11R天皇賞(秋)も「芝良」でした。したがって、11月1日のレース当日の状態は、芝・ダートともに良と整理するのが正確です。
一方、含水率は指定された数値のとおりです。JRAの馬場情報に掲載された測定値と、開催当日の発表時刻を踏まえると、次のようになります。
含水率とクッション値はJRAの馬場情報およびJRA-VANの開催当日発表に基づき、馬場状態はJRAのレース結果を優先して整理しています。
この違いは、競馬予想で情報を読む際にも重要です。金曜日の状態が稍重でも、土曜日や日曜日の晴天によってダートが乾けば、開催当日の判定は良に変わります。過去の発表をそのまま最新情報として扱わないことがポイントです。
【含水率13.8%・4.3%】クッション値9.7の意味と馬場への影響

馬場状態をより細かく理解するために欠かせないのが、含水率とクッション値です。どちらも馬場の状態を数値で表しますが、測定している対象は異なります。
含水率は何を測定しているのか
JRAによると、含水率とは馬場から採取した試料に含まれる水分の割合を重量基準で示したものです。数値が高いほど水分が多く、低いほど乾燥しています。
芝コースでは芝の根や葉、茎を取り除いた路盤砂を測定します。一方、ダートコースでは表層のクッション砂を測定します。いずれも内柵から1メートルの位置で試料を採取し、赤外線水分計を使用して計測します。
このため、芝の含水率13.8%を「芝の表面に水が13.8%ある」と理解するのは正確ではありません。芝の下にある路盤砂の水分量を表した数値です。
ゴール前と4コーナーの数値を比較する
11月1日の測定値を詳しく見ると、芝はゴール前13.8%、4コーナー13.4%。ダートは両地点とも4.3%でした。
芝ではゴール前が4コーナーより0.4ポイント高いものの、大きな差ではありません。ダートは両地点で同じ数値となっています。
このデータから読み取れるのは、測定地点間の水分差が小さいことです。ただし、コース全体の乾燥具合や走路の均一性を完全に証明するものではありません。内外の走路や日当たり、芝の傷み具合なども別に確認する必要があります。
クッション値9.7は硬いのか、柔らかいのか
クッション値は、競走馬が走る際に馬場から受ける反発力を数値化した指標です。JRAの基準では、次の5段階で表層のクッション性を分類しています。
- 12以上:硬め
- 10以上12未満:やや硬め
- 8以上10未満:標準
- 7以上8未満:やや軟らかめ
- 7以下:軟らかめ
11月1日の東京競馬場はクッション値9.7。JRAの区分では標準に該当します。極端に硬い、あるいは柔らかい馬場を示す数値ではありません。
注意したいのは、クッション値と含水率が同じものではないという点です。含水率が高くなるとクッション値が低くなる傾向はありますが、クッション値には芝の生育状況や路盤の締まり具合も影響します。
同じ含水率でもクッション値が異なる場合があるため、両方の数値をセットで見ることが、東京競馬場の馬場分析では欠かせません。
【良・稍重・重・不良の違い】芝とダートの判定基準を解説
JRAでは、芝とダートの両方について「良」「稍重」「重」「不良」の4段階で馬場状態を発表しています。
これらは単純な雨量の区分ではなく、馬場担当者が実際の馬場を踏査し、湿潤状態を総合的に判断したものです。
芝コースの4段階
良は、踏みしめた際に馬場表面がほとんど変化しない状態です。乾燥していて、比較的安定した走行面になっています。
稍重は、踏みしめても水は染み出さないものの、表面がやや凹む状態です。良馬場と比べて水分の影響が感じられます。
重は、表面に水が浮いていなくても、踏みしめると水が染み出る状態です。馬場の水分が多く、走破時計や走行感覚にも影響する可能性があります。
不良は、馬場表面や馬の足跡に水が浮いている状態です。4段階の中で最も水分が多い区分です。
ダートコースの4段階
ダートは芝とは異なり、クッション砂の状態を基準に判定します。
- 良:砂を握っても固まらない、または固まってもすぐに崩れる。
- 稍重:水は染み出さないが、砂を握ると団子状に固まる。
- 重:表面に水は浮いていないが、踏みしめると水がにじみ出る。
- 不良:表面や足跡に水が浮いている。
同じ「稍重」でも、芝とダートでは判定の基準が違います。芝は路盤の状態、ダートはクッション砂の状態を基準にしているためです。
含水率だけで馬場状態は決まらない
JRAが公表している含水率の目安では、東京競馬場の芝は19%以下が良、17~21%が稍重、18~23%が重、20%以上が不良の目安です。各区分の範囲には重複があります。
ダートは全競馬場共通で、9%以下が良、7~13%が稍重、11~16%が重、14%以上が不良の目安です。こちらも区分間に重複があります。
11月1日の芝13.8%、ダート4.3%は、どちらも良の目安に入っています。ただし、JRAは含水率による自動判定を行っていません。実際の馬場状態は担当者の踏査によって総合的に決められます。
つまり、含水率の数字だけを見て「稍重だから時計がかかる」「良だから高速決着になる」と決めつけるのは危険です。
【東京競馬場の馬場傾向】芝・ダートのコース特性と11月1日の環境
東京競馬場は左回りの大規模コースで、芝とダートでは直線距離や高低差が異なります。馬場状態を予想に生かすには、それぞれのコース形状も理解しておきたいところです。
芝コースは525.9メートルの長い直線が特徴
JRAのコース紹介によると、東京競馬場の芝コースはAコース基準で1周2,083.1メートル、直線距離525.9メートル、高低差2.7メートルです。
直線には上り坂があり、最後まで脚を使える持続力や末脚が問われます。直線が長いからといって、後方一気が必ず決まるわけではありません。道中のペースや位置取り、馬自身の瞬発力も重要です。
11月1日はBコースが使用されていました。Aコースから3メートル外側に内柵を移動する設定で、JRAの説明では、柵の移動によって傷んだ部分はおおむねカバーされ、正面直線の内柵沿いに軽微な傷みが残るものの、全体的に良好な状態でした。
ダートコースも長い直線と坂が特徴
東京競馬場のダートコースは1周1,899メートル、直線距離501.6メートル、高低差2.5メートルです。直線の上り坂は約2.4メートルの高低差があり、最後まで力を維持できるかが問われます。
ダートが良だからといって、単純に先行馬だけが有利になるわけではありません。東京の長い直線では、前半の位置取りに加え、直線での加速力や持続力も検討材料になります。
11月1日までの天候と整備状況
JRAの週間情報によると、10月26日には26.5ミリの雨量が記録されました。一方、10月30日から11月1日までの雨量は各日0.0ミリ。11月1日の天候は晴れでした。
芝コースでは10月30日と31日に生育管理のための散水が行われ、11月1日は散水なし。ダートコースでは10月27日から30日にかけてクッション砂の砂厚を9.0センチメートルに調整しています。
この経過を含水率と合わせて見ると、11月1日のダートは4.3%という低い含水率を示し、当日のレース結果も良馬場でした。芝は適切な管理が続けられ、全体的に良好な状態だったことが分かります。
天皇賞(秋)の結果から分かること
11月1日に行われた第174回天皇賞(秋)は、芝2,000メートル、左回り、馬場状態は良でした。
JRA公式結果によると、ダノンデサイルが1分56秒7、推定上がり32秒9で優勝。2着はネブラディスク、3着はレガレイラでした。
このレースは、当日の東京芝が良馬場だったことを確認する具体的な実例です。ただし、1レースの勝ち時計だけで、開催全体の内外の有利不利や脚質傾向まで断定することはできません。
複数レースの時計、上がり3ハロン、4コーナーでの位置取り、直線で伸びた進路を比較して初めて、その日のトラックバイアスが見えてきます。
【JRA東京競馬場の馬場情報】発表時刻と2026年の過去データの確認方法
当日の予想で見落としやすいのが、馬場情報の発表時刻と測定時刻の違いです。
馬場情報はいつ発表される?
JRAの公表方法によると、含水率とクッション値は開催前日と開催当日に測定・発表されます。
基本的な発表予定時刻は、開催前日の金曜日が昼過ぎ、開催当日が概ね9時30分頃です。ただし、クッション値の測定時刻は調教時間や天候などによって異なります。
11月1日のデータでは、含水率が5時30分、クッション値が7時に測定されていました。測定時刻と公表時刻を区別することで、数字がいつの馬場状態を示しているのか判断しやすくなります。
2026年の含水率・クッション値を比較する方法
JRAは2026年の含水率・クッション値を開催ごとのPDF資料として公開しています。含水率は2018年7月27日から、クッション値は2020年9月11日から公表されているため、過去の開催と比較するための資料も蓄積されています。
過去データを比較するときは、次の条件をそろえると分析の精度が上がります。
- 同じ東京競馬場のデータを比較する。
- 芝とダートを分けて集計する。
- 同じ開催時期やコース設定を意識する。
- 含水率だけでなくクッション値も確認する。
- 前日と当日の雨量、散水履歴を照合する。
- 当日のレース時計や上がり3ハロンも確認する。
例えば、芝の含水率が13%台という数字だけを取り出して、別の競馬場の13%台と同じ馬場状態だと考えるのは適切ではありません。JRAも芝の路盤に使われる材料が競馬場によって異なることを説明しています。
馬場状態を見分けるための実践的なチェックポイント
競馬予想で情報を確認する際には、次の順番が役立ちます。
第一に、JRAの当日馬場状態を確認すること。前日や金曜日の表示ではなく、開催日当日の情報とレース結果を優先します。
第二に、含水率とクッション値を照合すること。水分量と反発力の両方を見ることで、馬場の特徴をより立体的に把握できます。
第三に、実際のレース傾向を観察すること。同じ日の芝・ダートの複数レースを確認し、前に行った馬が残っているのか、差し馬が届いているのか、内外のどこが伸びているのかを検証します。
数値と実際の走りが一致しない場合は、展開や馬の能力、コース取りなど別の要素が影響している可能性があります。
【東京競馬場の馬場状態】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年11月1日の東京競馬場はダート稍重だった?
A1:11月1日のレース当日のダートは良でした。JRAの馬場情報ページに表示される稍重は、10月30日(金曜)正午現在の区分です。11月1日のJRA公式レース結果では、ダートの各レースが良と記録されています。
Q2:東京競馬場の芝の含水率13.8%は重い馬場を意味する?
A2:いいえ。11月1日の芝の含水率13.8%は、東京競馬場の良馬場の目安である19%以下に収まっています。4コーナーも13.4%で、当日の公式区分は良でした。
Q3:クッション値9.7は硬い馬場?
A3:JRAの基準では標準です。8以上10未満が標準、10以上12未満がやや硬めとなっています。9.7は標準の範囲に該当します。
Q4:含水率はゴール前と4コーナーのどちらを重視すべき?
A4:両方を確認するのが基本です。ゴール前は直線の走行面を考える際、4コーナーは直線に向くまでのコース状態を考える際の参考になります。ただし、2地点だけでコース全体の状態を完全に判断することはできません。
Q5:東京競馬場の馬場状態は何時に更新される?
A5:JRAの公表予定では、開催当日の含水率とクッション値は概ね9時30分頃です。測定時刻は別に表示されるため、数値の確認時には両方をチェックしてください。
まとめ:東京競馬場の馬場状態は数値・公式発表・実際のレースで判断する
2026年11月1日の東京競馬場は、芝・ダートともに良馬場でした。芝の含水率はゴール前13.8%、4コーナー13.4%。ダートは両地点とも4.3%で、芝のクッション値は9.7という結果です。
特に重要なのは、JRAの馬場情報に表示されるダート稍重が10月30日正午時点の情報であり、11月1日の開催当日には良へ変わっていたことです。日付と測定時刻を見ずに数値を引用すると、実際のレース条件と食い違う可能性があります。
東京競馬場は芝525.9メートル、ダート501.6メートルという長い直線を持つ競馬場です。馬場状態だけでなく、クッション値、含水率、コースの整備状況、展開、直線での伸び方まで総合的に見る必要があります。
馬券予想で失敗を減らすためには、次の3点を意識してください。
1. 公式発表の基準時刻を確認する。 前日の馬場状態と当日の馬場状態を混同しない。
2. 含水率とクッション値を組み合わせる。 水分量と反発力は異なる指標として扱う。
3. 実際のレース結果で検証する。 時計、脚質、進路、上がりを確認し、数字だけで有利不利を決めない。
東京競馬場の馬場情報は、レースごとの条件を理解するための重要な基礎資料です。JRAの最新発表を起点に、当日のレース内容まで照合することが、精度の高い競馬予想につながります。