現在の2人は、同じ横綱でも置かれている状況が大きく異なります。
大の里は第75代、豊昇龍は第74代の横綱です。豊昇龍が先に横綱へ昇進し、その後に大の里が昇進しました。
日本相撲協会の公式プロフィールと2026年秋場所の成績を整理すると、次のようになります。
この比較から見えてくるのは、横綱としての実績だけでなく、現在のコンディションに大きな差があることです。大の里は結果で存在感を示し、豊昇龍は再び本場所で力を発揮できる状態を目指しています。
なお、東横綱と西横綱は同じ横綱という地位の中での東西の配置です。西横綱だからといって、豊昇龍が大関に近い地位にいるわけではありません。
【横綱昇進の条件】大関で2場所連続優勝が原則?横審の役割も解説
大相撲の横綱は、番付の最高位です。ただし、大関で優勝すれば自動的に横綱になれるわけではありません。
横綱への昇進には、成績だけでなく、相撲の力量や品格も求められます。
横綱昇進の基本的な基準
横綱審議委員会の横綱推薦に関する内規では、次のような基準が示されています。
- 品格・力量:横綱に推薦するにふさわしい抜群の品格と力量があること。
- 原則となる成績:大関で2場所連続優勝すること。
- 準ずる成績:2場所連続優勝に準ずる好成績でも推薦の対象となり得ること。
- 推薦の決議:準ずる成績による推薦では、横審の全委員の3分の2以上の決議が必要。
これは横綱審議委員会の推薦内規に基づくもので、単純に勝ち星の合計だけで決まる制度ではありません。横綱審議委員会が推薦を審議し、日本相撲協会の番付編成会議や理事会で昇進が決定されます。
2026年1月25日付の日刊スポーツも、この推薦基準を紹介しています。大関としての優勝実績に加え、横綱にふさわしい力量と品格が問われる仕組みです。
横綱審議委員会とは?
横綱審議委員会、通称「横審」は、日本相撲協会の諮問機関です。横綱の推薦だけでなく、横綱としての相撲や責任についても意見を示します。
豊昇龍については、2026年9月28日の定例会合で、3場所連続休場を踏まえた意見が出ました。委員長は、けがを治して稽古を積み、横綱として土俵に戻ることへの期待を述べています。
ただし、横審が休場を理由に横綱の番付を大関へ下げるわけではありません。横審の意見と、実際の番付上の地位は区別して考える必要があります。
【歴代横綱一覧】第74代豊昇龍、第75代大の里までの系譜
日本相撲協会の公式サイトには、初代から現在までの歴代横綱が掲載されています。2026年10月30日時点で、大の里は第75代、豊昇龍は第74代です。
直近の横綱の変遷を振り返ると、次のようになります。
- 第69代・白鵬:2007年7月に横綱昇進。歴代屈指の優勝実績を残した。
- 第70代・日馬富士:2012年11月に横綱昇進。
- 第71代・鶴竜:2014年5月に横綱昇進。
- 第72代・稀勢の里:2017年3月に横綱昇進。
- 第73代・照ノ富士:2021年9月に横綱昇進。2025年1月に引退。
- 第74代・豊昇龍:2025年3月に横綱昇進。
- 第75代・大の里:2025年7月に横綱昇進。
白鵬、日馬富士、鶴竜、稀勢の里、照ノ富士といった歴代横綱に続き、2025年には豊昇龍と大の里が相次いで最高位に昇進しました。
特に大の里は、2025年7月場所から横綱に在位しています。日本相撲協会の公式記録では、初土俵から新横綱までの番付推移も確認できます。
横綱は成績が悪くても大関に降格しない
ここは大相撲を理解するうえで知っておきたいポイントです。
横綱は番付上の最高位であり、成績不振や休場によって大関へ降格する制度はありません。日本相撲協会の有識者会議による提言書でも、横綱の番付が降下しない仕組みと、その地位に伴う責任について説明されています。
そのため、豊昇龍が3場所連続で休場していても、11月場所の番付は西横綱のままです。
一方、横綱には地位にふさわしい相撲を取ることが期待されます。休場が続けば、成績だけでなく、横綱としての責任や今後の進退も議論の対象になります。これが横綱という地位の特別な重さです。
【今の横綱に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年現在、横綱は何人いますか?
A1:2026年10月30日時点で現役横綱は2人です。東横綱が大の里、西横綱が豊昇龍です。ただし、秋場所では豊昇龍が全休したため、出場した横綱は大の里だけでした。
Q2:2026年11月の九州場所で豊昇龍は復帰しますか?
A2:10月30日時点では正式決定していません。右膝の手術後、出稽古を再開しており、10月30日には15番取って12勝3敗でした。本人は回復に手応えを示していますが、出場可否は11月6日の取組編成会議直前までに判断する考えです。
Q3:大の里の秋場所の成績は何勝何敗ですか?
A3:2026年9月の秋場所は12勝3敗です。幕内優勝を果たし、通算6回目の優勝となりました。
Q4:豊昇龍が休場した理由は何ですか?
A4:2026年7月の名古屋場所で右膝を負傷し、7月29日に靱帯を修復する手術を受けました。秋場所は手術後の回復と稽古不足による調整の遅れから全休しました。
Q5:横綱が休場すると大関に降格しますか?
A5:いいえ。横綱は成績不振や休場によって大関へ降格する制度ではありません。ただし、横綱には地位にふさわしい力量と責任が求められ、進退は本人の判断が重視されます。
Q6:大の里と豊昇龍は何代目の横綱ですか?
A6:豊昇龍が第74代、大の里が第75代です。豊昇龍は2025年3月、大の里は2025年7月に横綱へ昇進しました。
まとめ:2026年11月場所は大の里の連覇と豊昇龍の復帰が焦点
2026年10月30日時点の現役横綱は、東の大の里と西の豊昇龍の2人です。11月九州場所の最新番付でも、この東西の配置が維持されています。
大の里は秋場所で12勝3敗を挙げ、約1年ぶりとなる6度目の幕内優勝を達成しました。秋巡業も完走しており、九州場所では連覇を目指す立場です。
対する豊昇龍は右膝の手術から回復を目指しています。10月30日には2日連続の出稽古で15番を取り、12勝3敗。復帰に向けて前進していますが、九州場所への出場はまだ確定していません。
11月場所を追いかける際に注目したい判断基準は3つです。
- 番付:日本相撲協会が発表する最新番付で東西の横綱を確認する。
- 出場状況:豊昇龍のように、番付に名前があっても休場する可能性があるため、取組編成会議や休場発表を確認する。
- 本場所の成績:大の里の連覇への挑戦と、豊昇龍の復帰後の相撲を分けて評価する。
横綱の人数だけを見れば現在は2人ですが、2026年の大相撲を読み解く鍵は、それぞれがどのような状態で土俵に上がるかにあります。大の里が再び優勝をつかむのか、豊昇龍が右膝の不安を乗り越えて横綱らしい相撲を取り戻すのか。11月8日に始まる九州場所は、2人の横綱の現在地を確かめる重要な15日間となります。