女子走高跳の日本トップ選手として活躍する髙橋渚(たかはし・なぎさ)。東京高校から日本大学へ進み、現在はセンコーに所属する実業団アスリートです。2025年2月にはチェコで1m92の室内日本最高記録を樹立。2026年6月の日本選手権では1m86を跳び、2年ぶり4度目の優勝を果たしました。
一方、2025年の東京世界陸上では予選に出場し、2026年9月の名古屋アジア大会では9位という結果を残しています。さらに同年10月にはデサントとのアドバイザリー契約も発表されました。26歳を迎えた現在、国内タイトルと国際大会での経験を積み重ねながら、さらなる高みを目指しています。
【プロフィール】髙橋渚はどんな陸上選手?年齢・出身高校・大学・所属先
髙橋渚は、日本女子走高跳を代表する選手の一人です。高校時代から全国大会で実績を残し、日本大学では学生トップクラスの競技者として活躍。卒業後は実業団に進み、日本選手権の複数回優勝や国際大会への出場を実現してきました。
髙橋渚の基本プロフィール
日本陸上競技連盟の公式選手プロフィールとデサントの公式発表に基づく基本情報は次のとおりです。
- 選手名:髙橋渚(たかはし なぎさ)
- 生年月日:2000年1月15日
- 年齢:26歳(2026年11月時点)
- 出身地:東京都
- 出身中学校:練馬区北町中学校
- 出身高校:東京高校
- 出身大学:日本大学
- 所属:センコーグループホールディングス
- 専門種目:陸上競技・女子走高跳
- 自己ベスト:1m92(室内)
- 主な国際大会:東京2025世界陸上、愛知・名古屋2026アジア大会
なお、検索では「高橋渚」と表記されることもありますが、日本陸上競技連盟などの公式プロフィールでは「髙橋渚」という字体が使用されています。
出身高校は東京高校、日本大学で競技力を磨く
髙橋の競技人生を語るうえで、東京高校と日本大学は重要な存在です。
東京高校時代には、2017年のインターハイ女子走高跳で優勝。高校生の段階で全国タイトルを獲得し、将来を期待される選手として実績を積みました。
その後、日本大学へ進学。大学時代には2019年と2021年の日本インカレで優勝しています。高校から大学へと競技環境が変わるなかでも結果を残し、トップレベルで戦える実力を身につけました。
特に注目したいのは、大学卒業後も競技を継続し、実業団選手として国内タイトルを獲得し続けていることです。学生時代だけの一時的な活躍ではなく、社会人になってからも記録を伸ばしてきた点に、髙橋の競技者としての強みがあります。
【競技経歴と戦績】東京高校からセンコーまでの歩みを年表で整理
髙橋渚のキャリアは、高校時代の全国制覇、大学時代の学生日本一、実業団での日本選手権連覇、そして国際大会への挑戦という流れで発展してきました。
年代別の主な競技実績
日本陸上競技連盟の選手プロフィールや大会記録、月刊陸上競技の選手名鑑などを整理すると、主な実績は以下のようになります。
| 時期 | 大会・出来事 | 主な実績・記録 |
|---|---|---|
| 2017年 | 東京高校・インターハイ | 女子走高跳優勝(1m77) |
| 2019年 | 日本大学・日本インカレ | 優勝(1m78) |
| 2021年 | 日本大学・日本インカレ | 優勝(1m79) |
| 2022年 | 日本選手権 | 初優勝(1m81) |
| 2023年 | 日本選手権・アジア選手権 | 日本選手権優勝、アジア選手権4位 |
| 2024年 | 日本選手権 | 優勝。大会3連覇を達成 |
| 2025年2月 | フストペチェ・ジャンプ(チェコ) | 1m92の室内日本最高記録 |
| 2025年9月 | 東京2025世界陸上 | 女子走高跳予選1m88、総合22位タイ |
| 2025年 | 日本選手権 | 2位(1m84) |
| 2026年6月 | 第110回日本選手権 | 1m86で優勝。通算4度目のタイトル |
| 2026年9月 | 名古屋アジア大会 | 1m80で9位 |
| 2026年10月 | デサント | アドバイザリー契約を締結 |
日本選手権3連覇から4度目の優勝へ
髙橋が実業団選手として大きな存在感を示したのが、日本選手権での連続優勝です。
2022年に初優勝を飾ると、2023年、2024年もタイトルを獲得。3年連続で女子走高跳の日本一に輝きました。
しかし、2025年は1m84を跳びながら2位。前年までの連覇は3で止まりました。この結果を経て迎えた2026年、日本選手権で再び優勝を果たします。
2026年6月の第110回日本選手権では1m86をクリア。2位の津田シェリアイが1m83、3位の石岡柚季が1m80という結果のなか、髙橋は決勝進出者で唯一1m86を成功させました。
これにより、2022年、2023年、2024年、2026年の通算4度の日本選手権優勝を達成しています。
2025年の敗戦を挟んで再び頂点に立ったことは、国内トップ選手としての競争力を示す実績です。
【自己ベスト1m92】髙橋渚が樹立した室内日本記録の価値とは
髙橋渚の競技実績のなかでも、とりわけ大きな意味を持つのが2025年2月に成功させた1m92です。
2025年2月、チェコで39年ぶりの室内日本最高記録
2025年2月8日、チェコで開催された室内競技会「フストペチェ・ジャンプ」に出場した髙橋は、女子走高跳で1m92を成功させました。
この記録によって、1986年に佐藤恵がマークした1m90の室内日本人最高記録を39年ぶりに更新。室内日本最高記録保持者となりました。
月刊陸上競技の報道によると、髙橋は1m76、1m81、1m85をいずれも1回でクリア。さらに自己記録を上回る1m89も成功させ、1m92にも2回目の試技で成功しています。
最終的に大会では2位に入りましたが、記録面では日本女子走高跳の歴史に残る成果となりました。
1m92は屋外の日本記録と同じではない
ここで注意したいのが、1m92という数字の意味です。
この記録は室内日本最高記録です。屋外を含めた女子走高跳の日本記録そのものではありません。
屋外を含む日本記録は、今井美希が2001年に樹立した1m96です。髙橋の1m92は、室内競技における日本最高記録であり、室内と屋外を合わせた日本歴代記録では5位タイに位置づけられています。
つまり、髙橋は日本記録まであと4cmに迫る記録を持ちながら、室内競技では日本の頂点に立っている選手です。
この違いを理解しておくと、髙橋の実績をより正確に評価できます。
年次ベストから見る記録の成長
日本陸上競技連盟のプロフィールに掲載された年次ベストを見ると、2023年以降の記録の伸びが分かります。
- 2023年:1m85
- 2024年:1m88
- 2025年:1m92
- 2026年:1m86
2023年から2025年にかけて記録を伸ばし、2025年には大きな飛躍を遂げました。2026年は年次ベストが1m86となっていますが、これは自己ベストが失われたという意味ではありません。
走高跳は、助走、踏み切り、空中姿勢、バーを越えるタイミングなど、複数の技術がかみ合って初めて高い記録につながる種目です。自己ベストと各シーズンのベストを分けて見ることが大切です。
【2026年最新成績】日本選手権4度目の優勝とアジア大会9位を検証
2026年の髙橋渚を評価するうえで欠かせないのが、6月の日本選手権と9月のアジア大会です。国内大会では優勝を取り戻した一方、国際大会では9位という結果になりました。
6月13日、日本選手権で1m86を跳び優勝
第110回日本選手権の女子走高跳決勝で、髙橋は1m86を成功させました。これが2年ぶり4度目の優勝です。
一方、本人が目標にしていたのは、アジア大会の派遣設定記録である1m89の突破でした。1m86で優勝したものの、1m89はクリアできず、記録面では悔しさの残る大会となりました。
日本陸上競技連盟の大会後コメントでは、髙橋は1m89の試技について、踏み切り位置ではなく助走を修正して臨んだことを説明しています。また、技術面でパワーが向上し、できることが増えてきたとも語りました。
加えて、日本記録の1m96についても、これまでの遠い目標から、実際に挑戦して達成する目標へと意識が変化したことを明かしています。
「いつか(必ず)跳ぶ」
この言葉からは、1m92という室内日本最高記録を到達点とせず、屋外の日本記録にも挑戦しようとする姿勢が読み取れます。
9月の名古屋アジア大会は1m80で9位
2026年9月23日から29日に開催された愛知・名古屋2026アジア競技大会にも、髙橋は日本代表として出場しました。
女子走高跳の最終成績は1m80で9位。同じ日本代表の石岡柚季は1m80で8位でした。
上位の結果を見ると、金メダルはウズベキスタンのB・サイフラエワが1m90、銀メダルはカザフスタンのK・オフチニコワが1m87、銅メダルはインドのプージャが1m84で獲得しています。
髙橋の自己ベスト1m92と比較すると、記録面では本来の能力を十分に発揮した結果とは言いにくいものです。ただし、走高跳は大会ごとのコンディションや試技の成否が順位に大きく影響する競技でもあります。
日本選手権での優勝とアジア大会での9位は、相反する評価ではありません。国内で安定してタイトルを獲得する力と、国際大会で上位選手と競り合う力は、別々の観点から評価する必要があります。
【2025年世界陸上】髙橋渚の国際大会での経験と課題
髙橋渚は2025年9月に東京で開催された世界陸上にも出場しています。自身初の世界選手権であり、日本の女子走高跳を代表して世界のトップ選手と競った大会でした。
初出場の世界陸上で1m88を成功
2025年9月18日の女子走高跳予選で、髙橋は1m88を成功させました。A組では11位、全体では22位タイとなり、決勝進出は逃しています。
この大会では、1m83を2回目にクリアした後、1m88にも挑戦。3回目の試技で成功させました。
日本陸上競技連盟が公開した大会後のコメントでは、髙橋は悩んでいた時期を振り返りながら、強気で競技していた頃の自分を思い出せたと話しています。
また、試合について「心の底から楽しい試合ができ」と振り返り、世界のトップ選手に混ざりたいという意欲も示しました。
世界大会の経験が2026年につながる理由
世界陸上では決勝に進めませんでしたが、国際大会の予選で1m88を成功させたことは重要です。
国内大会で優勝することと、世界大会で決勝に進出することには異なる難しさがあります。世界大会では、各国のトップ選手が同じ舞台に集まり、予選から高い水準の記録が大切です。
2025年の世界陸上、2026年の日本選手権、同年のアジア大会という流れを見ると、髙橋は国内で結果を残しながら、国際舞台での経験も重ねています。
今後の注目点は、自己ベスト1m92に近い跳躍を屋外の大舞台でも再現できるか、そして世界大会の決勝進出に届くかという部分です。
【現在の活動】センコー所属とデサントのアドバイザリー契約
2026年11月現在、髙橋渚はセンコーグループホールディングスに所属する実業団選手として活動しています。また、2026年10月にはスポーツブランドのデサントとのアドバイザリー契約が発表されました。
センコー陸上競技部で競技を継続
センコーは、髙橋が所属する企業であり、陸上競技部の活動を支える存在です。
2026年6月には、センコーグループホールディングスが第110回日本選手権で所属選手の髙橋渚と坂井宏和が優勝したことを発表しました。
同社の発表によれば、髙橋は女子走高跳で1m86を記録。本人も2年ぶり4度目の優勝を喜びながら、目標だった1m90超えを達成できなかった悔しさを明かしています。
実業団選手として企業のサポートを受けながら競技を続けることは、トレーニングや大会出場を継続するうえでも重要な環境です。
2026年10月7日、デサントとの契約を発表
2026年10月7日、株式会社デサントは髙橋渚と「デサント」ブランドにおけるアドバイザリー契約を締結したと発表しました。
この契約では、競技ウェア、トレーニングウェア、トレーニングシューズなどの提供を通じて髙橋をサポートすることが示されています。
また、契約の目的はウェアの提供だけではありません。髙橋を起用した店頭でのビジュアル展開やデジタル広告、SNSなどを通じた情報発信に加え、選手からのフィードバックやアドバイスを商品開発に活用する方針も発表されています。
髙橋本人も公式コメントで、競技を通してデサントのウェアの魅力を発信し、ブランドとともにさらなる高みを目指す意向を示しました。
競技実績を持つアスリートがブランドと契約することは、競技活動と情報発信の両面で新しい役割を担うことにもつながります。今回の契約は、髙橋が競技者としてだけでなく、スポーツブランドの発信や商品開発にも関わる新たな動きとして注目されます。
【プロの結論】髙橋渚の強さと今後の注目ポイント
髙橋渚の競技人生を振り返ると、評価すべき要点は単純な優勝回数だけではありません。高校、大学、実業団と所属する環境が変わっても、国内トップクラスの実績を積み重ね、さらに室内日本最高記録を更新したことにあります。
強さの理由は継続的な記録向上と技術への取り組み
第一の強みは、長期的に競技成績を伸ばしてきたことです。
高校時代のインターハイ優勝から、日本大学での日本インカレ制覇、実業団での日本選手権3連覇と4度目の優勝まで、年代ごとに大きなタイトルを獲得しています。
第二の強みは、1m92という記録を支える技術的な到達点です。2026年の日本選手権後には、本人がパワーの向上や助走の修正について具体的に説明しています。
第三の強みは、競技に対する心理面の変化です。2025年の世界陸上では、試合を楽しめたことや強気で競技できたことを振り返り、2026年の日本選手権では日本記録への挑戦を明確な目標として語りました。
こうした本人の発言からは、技術面と精神面の両方を意識しながら競技に取り組んでいることが分かります。
今後の評価で見るべき3つのポイント
- 屋外1m90超え:室内で成功した1m92に近い記録を屋外でも安定して出せるか
- 国際大会での順位:アジア大会9位から、世界大会の決勝進出や上位入賞へ進めるか
- 日本記録1m96への挑戦:今井美希が持つ屋外を含む日本記録にどこまで迫れるか
特に注目したいのは、1m92と1m96の関係です。4cmという差は数字だけを見ると小さく感じられますが、走高跳では非常に大きな壁です。高いバーを安定して越えるには、助走の再現性、踏み切りの精度、空中動作などを総合的に高める必要があります。
髙橋が今後、室内での強さを屋外の国際大会でも発揮できるかどうかは、日本女子走高跳の競技力を考えるうえでも注目されるテーマです。
【髙橋渚の陸上競技】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:髙橋渚は現在何歳ですか?
2000年1月15日生まれで、2026年11月時点では26歳です。
Q2:髙橋渚の出身高校と大学はどこですか?
東京都の東京高校を卒業後、日本大学へ進学しています。高校時代には2017年のインターハイで優勝し、大学時代には日本インカレで2度優勝しています。
Q3:髙橋渚の自己ベストは何メートルですか?
自己ベストは1m92です。2025年2月8日にチェコのフストペチェ・ジャンプで成功した記録で、室内日本最高記録となっています。
Q4:髙橋渚は2026年の日本選手権で優勝しましたか?
はい。第110回日本選手権の女子走高跳で1m86を成功させ、2年ぶり4度目の優勝を果たしました。ただし、目標としていた1m89の派遣設定記録は突破できませんでした。
Q5:2026年のアジア大会では何位でしたか?
2026年9月の愛知・名古屋アジア大会では、女子走高跳で1m80を記録して9位でした。
Q6:髙橋渚は世界陸上に出場したことがありますか?
あります。2025年9月の東京2025世界陸上が初出場です。女子走高跳予選で1m88を成功させましたが、総合22位タイとなり決勝進出は逃しました。
Q7:髙橋渚の現在の所属先はどこですか?
センコーグループホールディングスです。2026年10月7日にはデサントとのアドバイザリー契約も発表されています。
Q8:髙橋渚の1m92は女子走高跳の日本記録ですか?
正確には室内日本最高記録です。屋外を含む日本記録は今井美希が2001年に記録した1m96です。
まとめ:髙橋渚は1m92の記録を武器に世界へ挑戦する26歳の実力者
髙橋渚は、東京高校、日本大学を経てセンコーに所属する女子走高跳のトップ選手です。高校時代のインターハイ優勝、大学時代の日本インカレ制覇、実業団での日本選手権4度の優勝と、各年代で確かな実績を残してきました。
2025年2月には1m92の室内日本最高記録を樹立し、同年の東京世界陸上にも初出場。2026年には日本選手権で4度目の優勝を果たした一方、名古屋アジア大会では9位という結果も経験しています。
さらに2026年10月にはデサントとのアドバイザリー契約を締結。競技活動だけでなく、スポーツブランドの発信や商品開発にも関わる新たな展開が始まりました。
今後の最大の注目点は、室内日本最高記録1m92を屋外でも上回る跳躍を実現できるか、そして日本記録1m96にどこまで迫れるかということです。
26歳という年齢で、国内タイトル、室内日本記録、世界大会出場という実績を持つ髙橋渚。日本選手権での再浮上と国際大会での経験を次の成長につなげられるか、今後の競技活動に期待が集まります。
主な事実確認資料: 日本陸上競技連盟公式選手プロフィール・大会記録、日本陸上競技連盟の2026年日本選手権およびアジア大会公式結果、センコーグループホールディングス発表、株式会社デサント2026年10月7日付プレスリリース、月刊陸上競技の大会報道。