筑波大学附属駒場中学校高等学校(通称・筑駒)は、東京都世田谷区にある国立の男子中高一貫校です。東京大学をはじめとする難関大学への高い進学実績で知られ、中学受験における最難関校の一つとして位置づけられています。しかし、筑駒の魅力は偏差値や大学合格者数だけでは説明できません。生徒の自主性を尊重する自由闊達な校風、6年間を通じた探究型の教育、音楽祭・体育祭・文化祭に代表される独自の学校文化が、学校の大きな特徴です。
2026年度の中学入試では、募集人員120名に対して出願者625名、第2次選考の受検者539名、合格者132名となり、実質倍率は約4.08倍でした。合格者の最低得点は報告書を含む500点満点中331点です。加えて、2026年10月には2027年度の募集要項も公開されました。入試の最新データから、学校の歴史、教育課程、SSH、進学実績、学費まで、受験を検討する家庭が知っておきたい情報を整理します。
【学校の正体】筑波大学附属駒場中学校高等学校とは?1947年から続く歴史と教育理念

東京都世田谷区にある国立の男子中高一貫校
筑波大学附属駒場中学校高等学校は、東京都世田谷区池尻4丁目に位置する国立大学附属の男子校です。一般には「筑駒(つくこま)」の略称で親しまれています。
中学校は1学年約120名の3学級、高等学校は1学年約160名の4学級を基本とする比較的小規模な学校です。中学校から入学した生徒は、原則として全員が高校へ連絡進学します。学校全体では中高合わせて約850名の生徒が学んでいます。
京王井の頭線の駒場東大前駅から徒歩約7分、東急田園都市線の池尻大橋駅からも徒歩約15分という立地です。都心から通いやすい一方、中学入試には学校が定める通学区域の条件があるため、居住地の確認は欠かせません。
1947年の開校から現在までの沿革
筑駒の歴史は、戦後の教育制度改革期にさかのぼります。1947年5月、東京農業教育専門学校附属中学校として開校しました。その後、高等学校の設置や大学附属校としての組織変更を経て、現在の学校へと発展しています。
主な沿革は次のとおりです。
- 1947年:東京農業教育専門学校附属中学校として開校。
- 1950年:附属高等学校が開校。
- 1952年:東京教育大学附属駒場中学校・高等学校に改称。
- 1954年:中学校と高等学校の教育を統合する方針を整備。
- 1978年:筑波大学附属駒場中学校・高等学校に改称。
- 2004年:国立大学法人筑波大学の附属学校となる。
特に注目したいのは、1950年代から中高一貫教育の体制を整えてきた点です。単に中学校と高校が同じ敷地にあるのではなく、6年間を一体として教育を設計する考え方が、現在の教育にも引き継がれています。
学校目標は「自由・闊達」の先にある社会への貢献
筑駒が掲げる学校目標は、次の言葉に集約されています。
自由・闊達の校風のもと、挑戦し、創造し、貢献する生き方をめざす
ここでいう自由は、単に規則が少ないことを意味しません。自分で課題を発見し、考え、行動し、その成果を社会に役立てることまでを視野に入れています。
学校の教育方針では「学業」「学校行事」「クラブ活動」の3つを教育の柱に据えています。学力だけでなく、協働する力や他者を尊重する姿勢も育てようとしている点が、筑駒の教育理念を理解するうえで重要です。
【2026年度入試を徹底検証】偏差値・倍率・合格最低点と2027年度募集要項
2026年度の筑駒中学入試は実質倍率4.08倍
2026年度の筑波大学附属駒場中学校の入学者選考について、学校公式サイトが公表した数字は次のとおりです。
- 募集人員:120名
- 出願者数:625名
- 第1次選考合格者数:625名
- 第2次選考受検者数:539名
- 第2次選考合格者数:132名
- 合格者最高得点:398点
- 合格者最低得点:331点
実質倍率は、第2次選考の受検者数を合格者数で割って算出します。
539人÷132人=約4.08倍
つまり、学力検査を実際に受けた受験生のうち、約4人に1人が合格した計算です。なお、625人の出願者全体を132人で割った数字とは異なります。
2026年度は第1次選考の抽選が実施されず、出願者全員が第1次選考を通過しました。したがって、実質倍率を考える際には、第2次選考の受検者539名を基準にする必要があります。
また、331点という数字は、報告書100点分を含めた500点満点での合格者最低得点です。学力検査だけの得点ではなく、翌年度も同じ点数を取れば合格できるという保証でもありません。年度ごとの問題難度や受験者層によって合格最低点は変動するため、過去の数字は目標設定の参考として扱うべきです。
筑波大学附属駒場中学校の偏差値はどのくらい?
筑駒中学校の偏差値は、首都圏の中学受験において最上位クラスです。ただし、学校が公式に偏差値を定めているわけではありません。偏差値は模試の母集団や合格可能性の判定基準によって変わります。
2026年度入試に関する代表的な参考値には、次のようなものがあります。
- 四谷大塚:80偏差値74、50偏差値71。
- SAPIX:80%合格可能性偏差値の目安70。
同じ筑駒でも数値が異なるのは、模試の受験者層や問題の難易度、判定方法が違うためです。偏差値を比較する際は、必ず同じ模試の同じ判定基準を使用してください。
偏差値の数字だけで受験可能性を判断するのではなく、過去問の得点、4教科のバランス、報告書の評価を合わせて確認することが大切です。
入試科目と配点は国語・算数・理科・社会の4教科
2026年度の中学入試では、国語・算数・理科・社会の4教科で学力検査が行われました。各教科の試験時間は40分、配点は100点です。
加えて、小学校から提出される報告書が100点分加わります。合計500点満点で選考される仕組みです。
面接や実技試験はありません。帰国生に対する特別な選考対応も設けられていません。
受験対策では、難問を解く力だけでなく、限られた時間の中で問題の条件を正確に読み取り、解ける問題を確実に得点する力が重要です。
特に意識したい対策は次の3点です。
- 算数:複雑な条件を整理し、解法を選択する力を養う。時間をかけすぎる問題を見極める。
- 国語:文章の論理構造を把握し、設問の要求に沿って簡潔かつ正確に記述する。
- 理科・社会:知識の暗記に偏らず、資料や実験結果、統計などを読み取る練習を重ねる。
4教科がそれぞれ100点であるため、特定の教科だけに依存しない学習計画が必要です。また、報告書も100点を占めることから、小学校での日頃の学習や学校生活を軽視することはできません。
2027年度入試の日程と募集要項の確認事項
2026年10月10日には、2027年度(令和9年度)の中学校募集要項が公開されました。募集人員は引き続き男子120名です。
2027年度の主な日程は次のとおりです。
- 出願情報登録:2026年12月14日~2027年1月7日
- 出願書類郵送:2027年1月4日~1月8日(必着)
- 第1次選考(抽選):2027年1月13日
- 第2次選考(学力検査):2027年2月3日
- 合格発表:2027年2月5日
- 入学手続き:2027年2月18日まで
第1次選考では募集人員の約8倍を選ぶ抽選が予定されています。抽選を実施するかどうかは、2027年1月8日午後5時に発表されます。抽選を実施しない場合は、出願者全員が第1次選考を通過します。
第2次選考は国語・社会・算数・理科の4教科で、各100点。報告書100点を加えた500点満点で選考されます。
もう一つ見落とせないのが通学区域です。国内在住の場合、出願時点で指定区域内に保護者と同居し、そこから在籍する小学校に通学していることが出願資格の一つです。入学式までに転居すればよいという制度ではありません。
2027年度の募集要項には、通学区域として東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の指定地域が記載されています。住所の条件は細かいため、出願前に必ず最新の公式募集要項を確認してください。
なお、2026年度の中学校学校説明会は10月10日・11日に実施され、2027年度版の学校案内も公開されています。説明会に参加できなかった場合は、学校が公開する説明会資料や映像も確認できます。
【筑駒高校の入試と6年間の教育】中高一貫教育の仕組みと高校受験情報
中学校から高校へは原則として連絡進学
筑駒の大きな特徴は、中学校と高等学校が6年間を見通した教育を行っていることです。中学校の卒業生は高校へ連絡進学する仕組みで、外部受験を基本とする一般的な進学校とは異なる教育環境があります。
中学からの進学者と高校入試による入学者は、同じカリキュラムで学びます。学校公式の入学案内でも、両者に教育課程の違いはないと説明されています。
中学校段階では、基礎事項を習得したうえで応用力を養い、さらに個々の興味や関心に応じた発展的な学習へ進みます。高校では、その土台を生かしながら、より高度な内容を学びます。
2026年度の筑駒高校入試は募集約40名
筑波大学附属駒場高等学校では、高校からの入学者も募集しています。2026年度の募集定員は一般枠と帰国生枠を合わせて約40名でした。
2026年度の高校入試結果は次のとおりです。
- 一般枠出願者数:151名
- 一般枠受験者数:130名
- 一般枠合格者数:48名
- 帰国生枠受験者数:0名
- 合格者最低得点:372点(調査書100点分を含む600点満点)
試験は2月13日に実施され、国語・数学・理科・社会・英語の5教科が課されました。各教科45分、100点です。面接・実技等はありませんでした。
また、附属中学校からは123名が高校へ進学予定と発表されています。したがって、高校入試から入学する生徒は、学年全体の中では少数です。
高校偏差値は模試ごとの基準を分けて確認
筑駒高校の偏差値も、中学校と同じく公式の統一数値はありません。
2026年度の参考情報では、新教育研究協会の模試を基準とするインターエデュの掲載値が60偏差値74、進研ゼミの合格可能性判定模試では60以上となっています。
このように、掲載元によって数字が異なるため、偏差値だけを並べて比較するのは適切ではありません。高校からの入学を検討する場合は、実際の募集人数、5教科の学力検査、調査書の扱い、通学区域を含めて判断する必要があります。
なお、筑波大学の附属校であることと、筑波大学への進学が保証されることは別の話です。大学への進路選択は、生徒自身の希望や受験結果を踏まえて行われます。
【自由闊達な校風の本質】6年間の教育課程・SSH・探究学習を検証
自由な校風は放任ではなく、自分で考えるための環境
筑駒の評判を語る際、頻繁に登場するのが「自由闊達」という言葉です。制服の指定がなく、生徒の自主性が重視されることも、学校のイメージを形成しています。
ただし、自由だから何をしてもよいという意味ではありません。学校が目指しているのは、自分で考え、周囲と協力し、行動に責任を持つ生徒の育成です。
興味深いのは、学校自身が生徒を対象とした調査を実施し、学校生活の環境や生徒の特性を分析していることです。
公式の紹介では、筑駒生には知的な事柄への強い関心や、課題・作品に対する完璧主義的なこだわりが見られるとされています。また、自分の興味を深く追究しても、それを聞いてくれる友人や理解してくれる仲間がいることが、学校への適応を支えていると説明されています。
この点は、筑駒の自由な校風を理解するうえで重要です。個性を尊重するだけでなく、異なる個性を持つ生徒同士が互いを認め合える環境が、学校文化の基盤になっています。
中学校から高校まで続く探究型の学習
中学校の教育課程は、基本事項の習得、応用力の育成、発展的な学習という段階を踏んで構成されています。
重要なのは、知識を覚えるだけで終わらないことです。学んだ内容を使って新しい問題を解決する力を身につけ、さらに自分の関心に合わせて学習を深めていきます。
高校では、1・2年次に幅広い教養を身につけるための共通した学習を重視し、3年次には個々の進路に応じた選択科目を多く設けています。
また、高校2・3年次には課題研究や理科課題研究が行われます。国語、地理歴史、数学、理科、保健体育、英語などの分野で、ゼミ形式や個別研究形式の学習に取り組みます。
このような学びは、大学入試に必要な知識を身につけるだけでなく、大学進学後の研究活動や専門分野の選択にもつながるものです。
SSHは2024年度から認定枠として全校で推進
筑駒の教育を語るうえで欠かせないのが、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の取り組みです。
同校は2002年度から2021年度まで、文部科学省によるSSH指定を4期にわたって受けてきました。その後、2022・2023年度の経過措置を経て、2024年度から2028年度までは認定枠として、全校生徒を対象にSSH事業を推進しています。
この制度の変化は重要です。2026年現在の筑駒について、以前と同じ意味で単純に「SSH指定校」と説明するよりも、長年の指定期間を経て、現在は認定枠で全校的な取り組みを継続していると理解する方が正確です。
これまでの研究開発では、次のようなテーマが扱われてきました。
- 科学者・技術者を育成するための中高一貫カリキュラムの開発。
- 筑波大学や大学院などとの連携を生かした科学教育。
- 科学に関するコミュニケーション能力の育成。
- 探究型学習システムの構築と教材開発。
SSHは理科や数学の授業を増やすだけの取り組みではありません。科学的な視点で問題を発見し、仮説を立て、検証し、その結果を他者に伝えるまでの過程を重視しています。
こうした経験は、理系進学を目指す生徒だけでなく、社会科学や人文科学などの分野に関心を持つ生徒にとっても役立つ基礎力になります。
【学校生活と行事の実態】音楽祭・体育祭・文化祭・部活動に見る筑駒らしさ
筑駒三大行事は生徒主体で運営
筑駒の学校生活を特徴づけるのが、音楽祭・体育祭・文化祭の三大行事です。
いずれも学校が用意したイベントに生徒が参加するだけではありません。企画や準備、運営、当日の実施まで、生徒が中心となって取り組みます。
特に文化祭は、毎年3日間にわたって開催される大きな行事です。各クラスでは展示や演劇、パフォーマンスなどの準備を早い時期から進め、文化系クラブや同好会も活動成果を発表します。
学校公式の説明によると、高校3年生は文化祭の特別班に分かれ、食品や縁日などの企画を担当します。実行委員が準備から片付けまでの進行を管理するなど、生徒自治の経験を積む場にもなっています。
ケルネル田んぼで行われる伝統的な水田学習
筑駒ならではの学校行事として知られるのが、水田学習です。
中学1年生と高校1年生が、校内近くにあるケルネル田んぼで田植えから稲刈りまでを体験します。田植えは6月ごろ、稲刈りは10月ごろに実施され、収穫した稲を乾燥させる作業なども経験します。
この活動は、単なる農業体験ではありません。自然環境や食料生産、労働の意味を自分の身体を通して理解する学習です。
最難関大学への進学実績で知られる学校でありながら、こうした実体験を大切にしていることは、筑駒の教育の幅広さを示しています。
部活動は運動系・文化系ともに充実
クラブ活動も盛んです。中高一貫教育のメリットを生かし、高校生が中学生を指導する機会もあります。
学校公式サイトに掲載されている活動には、次のようなものがあります。
- 文化系:音楽部、生物部、文藝部、将棋部、パソコン研究部、演劇部、語学部、数学科学研究部、クイズ研究部など。
- 運動系:サッカー部、バスケットボール部、ハンドボール部、硬式テニス部、野球部、卓球部、剣道部、水泳部、陸上競技部など。
- 同好会:折紙研究会、筑駒Jugglersなど。
複数のクラブに所属する生徒もおり、夏休みには各クラブで合宿も実施されます。学校の説明では、中高合わせて600名近い生徒が夏季合宿に参加するとされています。
筑駒の教育を構成する5つの要素と相互関係
筑駒の教育は、大学受験対策、探究活動、学校行事などが独立しているのではなく、それぞれが生徒の成長を支える仕組みとして組み合わされています。
| 主体・制度 | 関連する教育活動 | 生徒が身につける力 |
|---|---|---|
| 中学校 | 基礎学力・応用学習・発展学習 | 知識の活用力と論理的思考力 |
| 高等学校 | 共通教育・選択科目・課題研究 | 専門性と自分で学ぶ力 |
| SSH | 科学教育・研究活動・大学等との連携 | 探究力・検証力・表現力 |
| 三大行事 | 音楽祭・体育祭・文化祭 | 協働性・企画力・自治能力 |
| クラブ活動 | 運動部・文化部・同好会 | 専門的な興味・継続力・異学年交流 |
この関係から見えてくるのは、筑駒が学力だけを伸ばす学校ではないということです。授業で考える力を養い、SSHや課題研究で探究し、行事やクラブ活動で他者と協力する。複数の経験が6年間を通じて積み重なる教育設計になっています。
【2026年の大学合格実績と学費】東大合格者数だけでは見えない学校の価値
2026年の東京大学合格者は89名
筑駒が全国的に知られる理由の一つが、難関大学への高い合格実績です。
2026年春の大学入試では、東京大学の合格者数は89名でした。大学通信などの集計でも、全国上位の実績として紹介されています。
2026年の主な大学合格実績には、次の数字があります。
- 東京大学:89名
- 東京科学大学:5名
- 一橋大学:2名
- 筑波大学:4名
- 東北大学:3名
- 早稲田大学:82名
- 慶應義塾大学:42名
これらは大学ごとの合格者数であり、実際の進学者数とは異なります。複数大学・学部への合格による重複もあるため、単純に合計して卒業生数と比較することはできません。
2025年の東大117名から2026年は89名へ
東京大学の合格者数は、2025年の117名から2026年の89名へ変化しました。しかし、1年分の数字だけを見て学校の教育力が低下したと判断するのは早計です。
年度によって卒業生の人数、受験する大学・学部への志向、現役生と既卒生の構成などが異なるためです。
2026年の89名には現役生と既卒生の合格者が含まれています。大学合格実績を比較する際には、現役合格者数、既卒合格者数、卒業生数、実際の進学者数を分けて見る必要があります。
また、筑駒の進路指導は、大学名を目標として一律に設定するものではありません。高校2年次には卒業生を招き、法律、経済、マスコミ・出版、情報工学、医学などの分野について話を聞く進路懇談会を実施しています。
高校3年次にも、大学生や大学院生となった卒業生を招き、大学受験や大学生活について話し合う機会があります。進学先だけでなく、その先の研究や職業まで考える仕組みが整えられています。
筑駒の学費と年間費用はどのくらい?
国立学校である筑駒は、私立の最難関中高一貫校と比べると、授業料の負担が抑えられています。
学校公式の入学案内Q&Aによると、学費の基本的な扱いは次のとおりです。
- 中学校:義務教育課程のため授業料は不要。教科書も無償。
- 高校入学料:56,400円。
- 高校授業料:年額115,200円。
- その他:教科書購入費、教材費、校外学習費などの預かり金、PTA費、生徒会費など。
このほか、指定制服はありませんが、上履きと体育館履きには指定があります。
高校の授業料については、高等学校等就学支援金制度の対象となる場合、所得などの条件に応じて授業料相当額の支援を受けられます。また、入学料の免除・納付猶予制度や筑駒教育奨学金なども用意されています。
ただし、授業料が不要だからといって、学校生活に必要な費用がすべて無料になるわけではありません。校外学習や教材、活動費などを含めて年間の負担を確認が必要です。
筑駒に向いている生徒・慎重に検討したい生徒
筑駒の教育環境を十分に生かせるかどうかは、入試の偏差値だけでは判断できません。
向いていると考えられる生徒
- 自分の興味を見つけ、納得するまで深く考えることが好き。
- 授業以外にも研究や創作、文化活動に積極的に取り組みたい。
- 自分と異なる考え方を持つ仲間との議論や共同作業を楽しめる。
- 細かな指示を待つより、自分で目標を設定して行動することが得意。
慎重に検討したい生徒
- 学習計画や日々の行動を学校側から細かく管理してほしい。
- 受験勉強に特化したカリキュラムを最優先したい。
- 学校行事や共同作業よりも、個人学習に多くの時間を使いたい。
- 自分の興味を見つけたり、自主的に活動を進めたりすることに強い負担を感じる。
もちろん、これらは適性を考えるための目安です。入学後に成長する生徒も多いため、現在の性格だけで可能性を決めつける必要はありません。
重要なのは、筑駒の自由な環境を「勉強を強制されない学校」とだけ捉えないことです。自由には、自分で時間を使い、選択した活動に責任を持つことが伴います。
【筑波大学附属駒場中学校高等学校のFAQ】受験前に知っておきたい疑問
Q1:筑波大学附属駒場中学校の2026年度入試の偏差値はいくつですか?
A1:模試によって異なります。2026年度の参考値では、四谷大塚の80偏差値が74、50偏差値が71、SAPIXの80%合格可能性偏差値が70程度です。学校公式の偏差値ではないため、模試の判定基準と合わせて確認してください。
Q2:2026年度の筑駒中学入試の倍率と合格最低点は?
A2:募集120名に対し、出願625名、第2次選考受検539名、合格132名でした。受検者数を合格者数で割った実質倍率は約4.08倍です。合格者最低得点は報告書100点分を含む500点満点中331点でした。
Q3:筑駒中学校の入試科目は何ですか?
A3:国語・算数・理科・社会の4教科です。2026年度は各教科40分、100点で、報告書100点を加えた500点満点で選考されました。
Q4:筑駒中学校から高校へ進学できますか?
A4:中学校からの卒業生は原則として高校へ連絡進学します。高校では外部からの入学者も募集していますが、募集枠は一般・帰国生を合わせて約40名と少数です。
Q5:筑駒高校の2026年度入試の合格最低点は?
A5:学校公表の合格者最低得点は372点です。調査書100点分を含む600点満点で、学力検査は国語・数学・理科・社会・英語の5教科でした。
Q6:筑駒のSSHは2026年現在も続いていますか?
A6:はい。2002年度から2021年度まで4期にわたるSSH指定を受けた後、2022・2023年度の経過措置を経て、2024年度から2028年度までは認定枠として全校生徒を対象にSSH事業を推進しています。
Q7:筑駒の中学校・高校の学費はいくらですか?
A7:中学校は授業料と教科書が無償です。高校は入学料56,400円、授業料が年額115,200円です。教材費や校外学習費、PTA費、生徒会費などは別途必要になります。
まとめ:筑駒を選ぶなら偏差値・進学実績と6年間の学びを総合評価
筑波大学附属駒場中学校高等学校は、東京大学への高い合格実績だけでなく、自由闊達な校風、6年間の中高一貫教育、SSHを通じた探究活動、生徒主体の学校行事など、複数の特色を持つ国立男子校です。
2026年度の中学入試では、募集120名に対して実質倍率4.08倍、合格者最低得点331点という厳しい競争がありました。2027年度入試についても募集要項が公開され、2026年12月から出願が始まる予定です。通学区域や出願書類、抽選日程など、学力以外の条件も早い段階で確認しておく必要があります。
教育面では、基礎学力から応用・発展へ進む中学校課程、高校での選択科目、課題研究、SSHの活動が連動しています。加えて、音楽祭・体育祭・文化祭やクラブ活動を通じて、自分の関心を追究する力と仲間と協力する力を育てています。
【プロの結論】
筑駒を評価する際に、最も重要なのは「東大に何人合格したか」だけで学校を判断しないことです。2026年の東京大学合格者89名という数字は確かに際立っています。しかし、その背景には、知的好奇心を尊重する教育、主体的な研究活動、異なる才能を持つ仲間との交流、6年間を通じた学校文化があります。
一方で、自由闊達な環境は、すべての生徒に同じように適しているわけではありません。自ら考え、選び、行動することに喜びを感じられるか。勉強だけでなく、研究や行事、クラブ活動にも時間を使いたいか。こうした観点から学校との相性を見極めることが大切です。
受験を検討する家庭は、偏差値や過去問の結果に加えて、公式の学校案内、教育課程、SSHの活動内容、説明会の映像などにも目を通してください。筑駒の本当の価値は、入試の難しさや大学合格実績だけではなく、入学後の6年間でどのような学びと経験を積めるかにあります。
2026年以降も、探究型教育と自由闊達な校風をどのように発展させていくのか。筑駒の教育の特色を理解することは、受験校選びだけでなく、子どもが将来どのような環境で成長したいのかを考える手がかりにもなります。
主な情報源:筑波大学附属駒場中・高等学校公式サイト(学校紹介・沿革・学習について・SSH・進路指導・入学者選考の概況・募集要項・入学案内Q&A)、四谷大塚、SAPIX関連入試情報、大学通信、進研ゼミ高校入試情報。
編集上の重要な確認点: 2026年度の入試実績と、2027年度の募集要項を区別して記載しています。特に実質倍率4.08倍は539人÷132人で算出した第2次選考の倍率です。