英語の「deal with」は、日常会話からビジネス英語まで幅広く使われる重要な表現です。基本的な意味は「対処する」「処理する」「扱う」ですが、後ろに続く目的語によって日本語訳やニュアンスが変わります。たとえば、deal with a problemなら「問題に対処する」、deal with peopleなら「人と接する・人に対応する」、deal with a subjectなら「テーマを扱う」という意味になります。
特に迷いやすいのが、handle・cope with・manageとの違いや、前置詞withを省略できるかという文法上のポイントです。この記事では、基本の意味、文型、発音、ビジネスでの使い方、日常会話の例文まで整理し、2026年の英語学習で押さえておきたい実践的な知識を解説します。
【基本を理解】deal withの意味は「対処する」「扱う」だけではない

deal withは、動詞dealと前置詞withが組み合わさった句動詞です。英語辞書では、問題を解決するために行動すること、人や組織とやり取りすること、特定のテーマを取り扱うことなど、複数の意味が掲載されています。
Cambridge English DictionaryやOxford Advanced Learner's Dictionaryの語義を整理すると、中心となる意味は大きく4つに分けられます。
1. 問題・トラブルに「対処する」「処理する」
最もよく使われる意味です。問題や困難な状況に対して、必要な行動を取ることを表します。
例文:
- We need to deal with this problem.
この問題に対処する必要があります。
- I'll deal with it tomorrow.
その件は明日対応します。
- How should we deal with this situation?
この状況にどう対処すればよいでしょうか。
ここでのdeal withは、単に問題について考えるだけではありません。問題を引き受け、必要な対応を進めるという意味合いがあります。必ずしも完全に解決することまで保証する表現ではない点も確認しましょう。
2. 人に「対応する」「接する」「付き合う」
deal withの後ろに人を置くと、その人とコミュニケーションを取ったり、相手の要求や行動に対応したりする意味になります。
例文:
- I deal with customers every day.
私は毎日お客様に対応しています。
- She knows how to deal with difficult people.
彼女は扱いにくい人への対応の仕方を知っています。
- Who am I dealing with?
私はどなたとお話ししているのでしょうか。
特にビジネスでは、顧客、取引先、上司、同僚など、人とのやり取りを表すときに使われます。
なお、deal with peopleは必ずしも「人を操作する」「人を支配する」という意味ではありません。通常は、人と接することや相手に適切に対応することを指します。
3. 仕事・業務を「処理する」「担当する」
仕事に関する文脈では、業務や案件、問い合わせなどを引き受けて処理する意味になります。
例文:
- I have a lot of emails to deal with.
処理しなければならないメールがたくさんあります。
- She deals with customer complaints.
彼女は顧客からの苦情を担当しています。
- Our team deals with technical issues.
私たちのチームは技術的な問題を担当しています。
deal with workという形も使えますが、具体的な業務や仕事上の問題を処理するニュアンスが中心です。「働く」という一般的な意味ならwork、「仕事を管理する」ならmanage workなど、文脈に応じて選びます。
4. テーマ・内容を「扱う」「論じる」
本、映画、記事、会議、授業などが主語になる場合、deal withは「〜をテーマにする」「〜を扱う」「〜について論じる」という意味になります。
例文:
- This book deals with Japanese history.
この本は日本の歴史を扱っています。
- The movie deals with family relationships.
その映画は家族関係をテーマにしています。
- Today's meeting will deal with budget issues.
今日の会議では予算の問題を取り上げます。
この用法では、問題を解決するというよりも、あるテーマを内容として取り上げることがポイントです。
【目的語別に整理】deal withは問題・人・仕事でどう意味が変わる?
deal withを自然に使いこなすには、後ろに続く名詞に注目することが大切です。同じ表現でも、目的語によって日本語の訳し方が変わります。
英語ではdeal withの基本的な働きは共通していますが、対象が何なのかによって「対応する」「処理する」「接する」「扱う」といった適切な日本語が決まります。
目的語による意味の違い
| 目的語 | 意味・ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
| a problem | 問題に対処する | deal with a problem |
| an issue | 課題・問題を処理する | deal with an issue |
| a person | 人と接する・人に対応する | deal with a person |
| customers | 顧客に対応する | deal with customers |
| work | 仕事や業務を処理する | deal with work |
| complaints | 苦情を処理する | deal with complaints |
| a subject | テーマを扱う・論じる | deal with a subject |
| pressure | プレッシャーに対処する | deal with pressure |
deal with a problemとdeal with a personの違い
この2つは日本語訳で混同しやすい表現です。
deal with a problemは、問題そのものに対して何らかの対応を行うことです。一方、deal with a personは、その人物と接したり、相手の言動や要求に対応したりすることを指します。
例えば、次の2文を比較してください。
- We need to deal with the problem.
私たちはその問題に対処する必要があります。
- We need to deal with the customer.
私たちはその顧客に対応する必要があります。
後者は、顧客との話し合いや問い合わせ対応などを含む表現です。必ずしも相手を問題人物として扱っているわけではありません。
deal with workは「仕事をする」と同じ?
完全に同じではありません。
deal with workは、仕事上の案件や課題を処理するという意味合いがあります。単純に仕事をするならwork、仕事を管理するならmanage work、仕事上の問題に対応するならdeal with work-related issuesなどが自然です。
例えば、I have a lot of work to deal with.は「対応しなければならない仕事がたくさんある」という意味です。仕事をしているという事実より、処理すべき業務があることに焦点が当たっています。
【文型・文法】deal withのwithは省略できる?正しい語順を解説
deal withを使う際に間違えやすいのが、前置詞withの位置です。deal withは基本的にセットで覚える表現であり、後ろに対象となる名詞や代名詞を置きます。
基本の文型はdeal with+名詞
最も基本的な形は次のとおりです。
主語+deal with+名詞
- I deal with customer inquiries.
私は顧客からの問い合わせに対応します。
- He deals with difficult situations.
彼は困難な状況に対処します。
- We dealt with the issue yesterday.
私たちは昨日その問題に対処しました。
主語が三人称単数で現在形の場合はdeals withとなります。また、過去形はdealedではなくdealtです。
withは省略できない
deal withのwithは、対象との関係を示す重要な要素です。そのため、通常の「問題に対処する」という意味でdealだけを使い、直後にproblemを置くことはできません。
正しい表現:
- We need to deal with this problem.
私たちはこの問題に対処する必要があります。
間違った表現:
- We need to deal this problem.
この場合はwithが抜けています。
また、代名詞を使う場合もwithの後ろに置きます。
- I'll deal with it.
私がそれに対処します。
deal it withという語順にはしません。British Councilの動詞と前置詞に関する文法解説でも、動詞と結び付く前置詞はセットで覚えることが推奨されています。
受動態ではbe dealt withになる
deal withは受動態でもよく使われます。問い合わせや苦情など、対応される側を主語にするときに便利です。
能動態:
- Our staff deal with customer complaints.
当社のスタッフが顧客からの苦情に対応します。
受動態:
- Customer complaints are dealt with by our staff.
顧客からの苦情は当社のスタッフによって処理されます。
このように、受動態でもwithは残ります。It has been dealt with.なら「それはすでに対処されています」という意味です。
deal withの時制変化
- 現在形:deal with
- 三人称単数現在形:deals with
- 過去形:dealt with
- 過去分詞:dealt with
- 進行形:dealing with
特にdealt withは、ビジネスメールや報告書でもよく見かける形です。The issue has been dealt with.(その問題は対処済みです)のように、完了した対応を伝えられます。
【徹底比較】deal with・handle・cope with・manageの違いと使い分け
deal withと混同されやすい英単語がhandle、cope with、manageです。いずれも「対処する」「処理する」と訳される場合がありますが、表現の焦点が異なります。
Cambridge English DictionaryとOxford Advanced Learner's Dictionaryの定義を踏まえると、使い分けの要点は「対象への対応」「処理能力」「困難への耐性」「成功や管理」のどこに重点があるかです。
4つの表現の比較表
| 表現 | 中心的な意味 | ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|---|
| deal with | 対処する・扱う | 問題や相手に向き合って対応する | deal with a problem |
| handle | 処理する・担当する | 自分の能力でうまく処理する | handle a problem |
| cope with | 困難に対処する | ストレスや困難に何とか対応する | cope with stress |
| manage | 管理する・何とかやり遂げる | 物事をコントロールする、成功させる | manage a project |
deal withとhandleの違い
handleは、物事を適切に処理する能力や責任に焦点が当たります。deal withよりも、具体的な処理や管理を自分が引き受けるニュアンスが出やすい表現です。
- I need to deal with this complaint.
この苦情に対応する必要があります。
- I can handle this complaint.
この苦情なら私が処理できます。
前者は苦情への対応という行動を表し、後者は自分が処理できるという能力や責任を強調しています。
なお、handleは他動詞なので、通常はhandle withとはしません。
deal withとcope withの違い
cope withは、困難な状況やストレスに何とか対応する、うまく切り抜けるという意味です。
deal withが問題に対する対応全般を表すのに対し、cope withは困難に耐えながら対処するという側面が強くなります。
- I need to deal with this problem.
私はこの問題に対処する必要があります。
- I need to cope with this stress.
私はこのストレスとうまく付き合う必要があります。
また、copeは自動詞なので、対象を示す場合はcope withとします。cope the problemという形にはしません。
deal withとmanageの違い
manageには「管理する」「運営する」という意味のほか、「何とかやり遂げる」「うまく対処する」という意味があります。
- She deals with customer complaints.
彼女は顧客からの苦情に対応しています。
- She manages the customer service team.
彼女はカスタマーサービスチームを管理しています。
deal withは個別の案件や相手への対応、manageは業務や組織全体の管理という違いが見られます。
また、manage to+動詞の原形という形も重要です。
- I managed to finish the project on time.
私は何とか期限までにプロジェクトを終えました。
このように、manageは「実際に成功した」「何とか実現した」という結果に焦点を当てることもあります。
迷ったときの選び方
- 問題や相手に対応する:deal with
- 自分の能力で処理する:handle
- ストレスや困難を乗り越える:cope with
- 人・組織・業務を管理する:manage
この4つの判断基準を覚えておけば、日本語では同じ「対処する」と訳される英文でも、状況に応じて自然な表現を選びやすくなります。
【実践例文】deal withをビジネス英語・日常会話で自然に使う方法
deal withは、仕事でもプライベートでも使用頻度の高い表現です。特にビジネスでは、問い合わせ、トラブル、顧客対応、業務上の課題などを説明するときに役立ちます。
ビジネスメール・職場で使える例文
例文1:問い合わせへの対応
- We will deal with your inquiry as soon as possible.
お問い合わせにはできるだけ早く対応いたします。
例文2:問題の担当を伝える
- I'll deal with this issue.
この件は私が対応します。
例文3:担当部署を説明する
- Our department deals with customer complaints.
当部署は顧客からの苦情を担当しています。
例文4:対応済みであることを報告する
- The problem has already been dealt with.
その問題にはすでに対応済みです。
例文5:対応方法を相談する
- We need to discuss how to deal with this situation.
この状況への対処方法について話し合う必要があります。
日常会話で使える例文
例文6:忙しいとき
- I have too many things to deal with today.
今日は対応しなければならないことが多すぎます。
例文7:自分が対応すると伝える
- Don't worry. I'll deal with it.
心配しないで。私が何とかします。
例文8:人間関係について話す
- It's not easy to deal with him.
彼と接するのは簡単ではありません。
例文9:ストレスへの対応
- I'm learning how to deal with stress.
ストレスへの対処方法を学んでいます。
例文10:問題が起きたとき
- We'll deal with that when the time comes.
そのときが来たら対応しましょう。
会話で覚えたい定番フレーズ
deal withを使った短いフレーズは、そのまま覚えておくと会話の中で応用できます。
- I'll deal with it.:私が対応します。
- Let me deal with this.:これは私に対応させてください。
- How do you deal with stress?:どうやってストレスに対処していますか。
- That's something we need to deal with.:それは私たちが対応する必要のあることです。
- I'm dealing with it now.:今、その件に対応しています。
特にI'll deal with it.は、仕事の依頼を引き受けるときにも、日常生活で問題を処理するときにも使える便利な表現です。
ただし、強い口調でDeal with it.と言うと、「文句を言わずに受け入れろ」「それくらい自分で何とかしろ」という突き放した印象になる場合があります。相手との関係や話し方には注意が必要です。
【発音・よくある間違い】deal withの読み方と正しい覚え方
deal withの読み方は、カタカナでは「ディール・ウィズ」に近い発音です。英語の発音記号では、一般的に/diːl wɪð/と表記されます。
deal withの発音のポイント
発音を2つに分けて確認すると理解しやすくなります。
- deal:/diːl/(ディール)
- with:/wɪð/(ウィズに近い音)
dealの母音は長い「イー」の音です。withの最後のthは、日本語の「ズ」と完全に同じではありません。舌先を上下の歯の間付近に置き、摩擦を伴って発音する有声音/ð/が基本です。英語のアクセントによっては/θ/に近い発音も聞かれます。
また、過去形のdealtは/delt/と発音します。現在形のdealとは母音が異なるため、セットで覚えておくと便利です。
よくある間違い5つ
間違い1:withを抜いてしまう
- 誤:I need to deal this problem.
- 正:I need to deal with this problem.
問題に対処するという意味ではwithが必要です。
間違い2:代名詞の位置を間違える
- 誤:I'll deal it with.
- 正:I'll deal with it.
itやthemなどの代名詞もwithの後ろに置きます。
間違い3:過去形をdealedにする
- 誤:I dealed with the issue yesterday.
- 正:I dealt with the issue yesterday.
dealは不規則動詞です。過去形と過去分詞はどちらもdealtになります。
間違い4:copeと同じように使ってしまう
- 誤:I cope the stress.
- 正:I cope with stress.
copeは自動詞なので、対象を示すときにはwithが必要です。一方、handleは他動詞なのでhandle stressとなります。
間違い5:deal withをすべて「解決する」と訳す
deal withには「対応する」「扱う」「取り上げる」などの意味もあります。例えばThis book deals with history.は「この本は歴史を扱っている」という意味であり、歴史を解決するという意味ではありません。
deal withとdeal inは別の表現
もう一つ注意したいのがdeal inです。
deal withは問題や人などに対応する表現ですが、deal inは商品などを売買する、特定の分野を取り扱うという意味で使われます。
- We deal with many customers.:私たちは多くの顧客に対応しています。
- We deal in used cars.:私たちは中古車を取り扱っています。
前置詞が変わるだけで意味が変わるため、deal withとdeal inは区別して覚えましょう。
【プロの結論】deal withを使いこなすために覚えるべき判断基準
deal withを使いこなすために、最初から細かい日本語訳をすべて暗記する必要はありません。大切なのは、何に向き合っているのかを意識することです。
問題に向き合うなら「対処する」、人に向き合うなら「対応する・接する」、仕事に向き合うなら「処理する・担当する」、テーマに向き合うなら「扱う・論じる」と考えると、意味のつながりが見えてきます。
英語学習で優先して覚えたい3つのポイント
1. deal with+名詞をひとまとまりで覚える
dealとwithを別々に暗記するより、deal with a problem、deal with customers、deal with stressのように具体的な組み合わせで覚えるほうが実践的です。
2. handle・cope with・manageとの違いを意識する
問題への対応全般ならdeal with、具体的な処理能力ならhandle、困難に耐えながら対応するならcope with、管理や成功ならmanageを選ぶと自然な英文になります。
3. 過去形と受動態まで使えるようにする
日常会話ではI'll deal with it.、職場ではThe issue has been dealt with.など、時制や態を変えた表現も重要です。現在形だけでなく、dealt withやdealing withも使えるようにしておきましょう。
特にビジネス英語を学んでいる人は、問い合わせや顧客対応を説明するdeal with、業務を処理するhandle、プロジェクトを管理するmanageを使い分ける練習がおすすめです。
反対に、単に「仕事をする」「何かを行う」と言いたいだけなら、無理にdeal withを使う必要はありません。伝えたい行動に最も合う動詞を選ぶことが、自然な英語につながります。
【deal withの意味と使い方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:deal withの意味を簡単に日本語で言うと何ですか?
A1:基本的には「対処する」「対応する」「扱う」という意味です。problemなら問題に対処する、peopleなら人と接する、workなら仕事を処理する、subjectならテーマを扱うという意味になります。
Q2:deal withとhandleの違いは何ですか?
A2:deal withは問題や相手に対応すること全般を表します。handleは物事を自分の能力で適切に処理する、担当するというニュアンスが強い表現です。また、handleは他動詞なので、通常はhandle a problemとし、withは付けません。
Q3:deal withとcope withはどちらも「対処する」ですか?
A3:どちらも「対処する」と訳せますが、cope withはストレスや困難な状況に何とか対応する、乗り越えるという意味合いが強くなります。deal withはより幅広く、仕事や問い合わせ、人への対応にも使えます。
Q4:deal withのwithは省略できますか?
A4:問題や人などを目的語にして「対処する」「扱う」という意味で使う場合、withは省略できません。正しくはdeal with the problem、deal with itです。
Q5:deal withの過去形は何ですか?
A5:dealの過去形・過去分詞はdealtです。そのため、過去形はdealt with、現在完了形はhave dealt withとなります。dealedとはしません。
まとめ:deal withは目的語と文脈で意味を判断する
deal withは「対処する」「対応する」「扱う」など、幅広い場面で使われる英語表現です。問題、人、仕事、テーマなど、後ろに続く目的語によって自然な日本語訳が変わります。
覚えておきたいのは、deal withは問題を解決する場面だけでなく、人とのやり取りや仕事の処理、文章や作品のテーマを説明するときにも使えるという点です。
また、handleは具体的な処理能力、cope withは困難への対応、manageは管理や何とかやり遂げることに重点があります。これらの違いを理解すれば、英作文やビジネス会話でも表現の幅が広がります。
まずはdeal with a problem、deal with people、deal with work、deal with stressの4つを例文ごと覚えてみてください。目的語による意味の違いとwithの正しい語順を身につけることが、deal withを自然に使いこなす近道です。
主な語義・文法の参照資料:Cambridge English Dictionary、Oxford Advanced Learner's Dictionary、British Council LearnEnglish。