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【まず定義を整理】在日韓国人とはどのような人々を指すのか?

大槻 莉子 大槻 莉子 • 更新: • 公開: • 読了約 24 分
目次

在日韓国人とは、一般的に日本に居住する韓国籍の人々、または韓国にルーツを持つ人々を指す言葉である。ただし、法律上「在日韓国人」という独立した在留資格や統一的な法的定義が存在するわけではない。

日常会話や報道では、意味する範囲が文脈によって異なる。韓国籍を持って日本で生活する人を指す場合もあれば、祖父母や両親が朝鮮半島出身で、日本で生まれ育った人々まで含めて表現する場合もある。

この違いを理解するうえで押さえておきたいのが、次の4つの概念だ。

- 在日韓国人: 日本で暮らす韓国籍の人々、または韓国系のルーツを持つ人々を指す一般的な呼称。
- 在日朝鮮人: 朝鮮半島にルーツを持ち、日本で暮らす人々を指す歴史的・社会的な呼称。
- 韓国籍: 大韓民国の国籍を正式に保有していること。
- 特別永住者: 歴史的経緯を背景に、特例法に基づく在留上の法的地位を持つ人。

特に注意したいのは、在日韓国人と特別永住者が同じ意味ではないという点だ。

特別永住者は在留上の法的地位であり、韓国籍は国籍を示す。韓国籍を持つ特別永住者もいれば、韓国籍で一般永住者や就労資格、留学資格などを持つ人もいる。

また、日本国籍に帰化した韓国系の人々は、民族的・文化的なルーツを持ち続けていても、外国人としての在留統計には含まれない。

つまり、在日韓国人という言葉を理解するには、出身地、民族的ルーツ、国籍、在留資格をそれぞれ区別する必要がある。

【歴史と経緯】1910年から1991年まで、在日韓国人の法的地位はどう変わった?

在日韓国人

現在の在日韓国人社会を理解するには、日本による朝鮮半島の植民地支配から戦後の国籍制度変更までを振り返る必要がある。

現在の在日韓国人社会は、単純に韓国から日本へ移住してきた人々だけで構成されているわけではない。日本の植民地支配、戦時期の労務動員、終戦後の帰国、戦後の国籍変更という複数の歴史的出来事が重なって形成された。

1910年~1945年:日本統治時代と渡日の背景

1910年、日本は韓国併合によって朝鮮半島を植民地支配下に置いた。

その後、朝鮮半島から日本への移動が増加する。背景には、仕事を求める移住、教育機会、生活上の事情など、さまざまな理由があった。

さらに日中戦争から太平洋戦争へと戦線が拡大する過程では、朝鮮半島出身者に対する労務動員も進められた。

重要なのは、当時日本へ渡った人々の事情が一様ではなかったことだ。自らの生活基盤を求めて移住した人もいれば、戦時体制のもとで動員された人もいた。

外務省の歴史資料も、在日韓国人・朝鮮人について、日本統治時代の36年間にさまざまな理由で日本に居住することになった人々として説明している。

1945年~1952年:終戦と日本国籍の喪失

1945年8月、日本の敗戦によって朝鮮半島は植民地支配から解放された。

しかし、日本に生活基盤を築いていた朝鮮半島出身者のすべてが帰国したわけではない。家族、仕事、住宅、経済的事情などから日本に残る人々も多かった。

JICA緒方研究所が紹介した歴史研究の講義記録では、終戦後、1946年3月までに約140万人が帰国し、約60万人が日本に残ったと説明されている。

その後、1947年には外国人登録令が施行され、朝鮮半島出身者は外国人として扱われるようになった。ただし、この段階では日本国籍の法的な取り扱いが完全に確定したわけではなかった。

大きな転換点となったのが、1952年4月28日のサンフランシスコ平和条約発効である。

日本政府は、朝鮮半島に関係する人々について、日本国籍を離脱するものとして取り扱った。これにより、戦前から日本で生活していた人々も、外国人としての法的地位に移行することになった。

1965年:日韓法的地位協定の成立

1965年6月22日、日本と韓国は日韓基本条約などの協定に調印した。

その一つが「日本国に居住する大韓民国国民の法的地位及び待遇に関する協定」である。

この協定では、終戦以前から日本に継続して居住する韓国国民や、一定の条件を満たすその子孫について、協定永住の枠組みが整備された。

外務省の外交青書には、対象者の永住許可、退去強制事由の制限、教育や生活保護などに関する妥当な考慮が盛り込まれた経緯が記録されている。

1991年:特別永住者制度の成立

さらに重要なのが1991年である。

同年5月10日、「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」が公布され、同年11月1日に施行された。

この法律によって、歴史的経緯から日本国籍を離脱した人々と、その一定の条件を満たす子孫について、特別永住者という法的地位が整備された。

衆議院法務委員会の政府参考人答弁でも、制度の目的は、本人の意思にかかわらず国籍を離脱することになった経緯や、日本社会への定着性を踏まえ、法的地位を安定させることだと説明されている。

在日韓国人をめぐる歴史年表

時期 主な出来事 現在につながる意味 1910年 韓国併合 日本と朝鮮半島の歴史的関係が大きく変化 1910~1945年 日本統治と渡日の増加 仕事、教育、生活事情、戦時動員など多様な移住の背景 1945年 日本の敗戦と朝鮮半島の解放 帰国する人と日本に残る人に分かれる 1947年 外国人登録令の施行 朝鮮半島出身者が外国人として扱われる 1952年 サンフランシスコ平和条約発効 日本国籍の離脱と外国人としての法的地位の確定 1965年 日韓法的地位協定 協定永住の枠組みを整備 1991年 入管特例法の施行 特別永住者制度を整備 2012年 新しい在留管理制度の開始 特別永住者証明書への移行 2025年末 韓国籍在留者40万7,341人 国籍・地域別で全国3位 2026年6月末 韓国籍在留者40万8,682人 最新の公表統計で前年末から増加

この年表から分かるのは、在日韓国人社会が単なる移民の歴史ではなく、国籍制度や国際関係の変化と深く結びついているということだ。

【違いを徹底比較】在日韓国人と在日朝鮮人、韓国籍と朝鮮籍は何が違う?

在日韓国人について検索すると、必ずといってよいほど登場するのが「在日朝鮮人」「韓国籍」「朝鮮籍」という言葉である。

これらは似ているように見えるが、実際には意味が異なる。特に「朝鮮籍」を北朝鮮の国籍だと理解するのは正確ではない。

在日韓国人と在日朝鮮人の違い

在日韓国人は、韓国籍を持つ日本在住者を指す場合と、韓国系のルーツを持つ人々全般を指す場合がある。

一方、在日朝鮮人は、朝鮮半島にルーツを持つ人々を表す歴史的・社会的な呼称として使用されてきた。

そのため、両者の範囲は完全には一致しない。韓国籍を取得した人も朝鮮半島にルーツを持つ人々に含まれる一方、日本国籍を取得した人も広い意味での在日コリアン社会に含めて語られることがある。

韓国籍と朝鮮籍の決定的な違い

韓国籍は、大韓民国という国家の正式な国籍である。

対して、在留カードなどに記載される「朝鮮」は、北朝鮮の国籍を意味するものではない。

出入国在留管理庁の統計資料では、朝鮮半島出身者やその子孫などで、韓国籍をはじめ、いずれかの国籍が確認されていない人について、国籍・地域欄に「朝鮮」と表記すると説明している。

つまり、朝鮮籍という日常的な呼び方は、実際の法的な国籍とは区別して理解する必要がある。

2008年の参議院への政府答弁でも、「朝鮮」の記載は朝鮮半島出身者を示すものであり、何らかの国籍を表示するものではないと説明されている。

2025年末の統計にも表れる違い

この区別は公的統計にも反映されている。

2025年末の在留外国人統計では、韓国籍の人が407,341人、国籍・地域欄が「朝鮮」とされる人が22,201人と別々に集計されている。

この22,201人を北朝鮮国籍の在留者数と解釈することはできない。国籍が確認されていない朝鮮半島出身者などを示す統計上の区分だからだ。

また、韓国籍の人と「朝鮮」表記の人を合算する場合も、単純に民族人口とみなすことはできない。日本国籍に帰化した人々や、国籍の異なる家族などが統計上の別の扱いになるためである。

整理すると、次のようになる。

- 韓国籍:大韓民国の国籍を持つ。
- 朝鮮表記:朝鮮半島出身者などで、特定の国籍が確認されていない場合の行政上の表示。
- 北朝鮮国籍:朝鮮民主主義人民共和国の正式な国籍を持つこと。朝鮮表記とは別の概念。
- 在日コリアン:韓国籍・朝鮮半島にルーツを持つ人々を広く指す社会的な表現。

国籍と民族的ルーツを混同しないことが、在日韓国人を理解するうえでの基本になる。

【特別永住者制度の仕組み】一般永住者・在留資格との違いを解説

在日韓国人について調べる人が混乱しやすいのが、特別永住者と一般永住者の違いである。

どちらも日本に長期間住むことができるが、制度の根拠や成立した歴史的背景は異なる。

特別永住者とは?

特別永住者とは、1991年に施行された入管特例法に基づき、特別な在留上の法的地位を認められた人々である。

制度の中心にあるのは、サンフランシスコ平和条約の発効によって日本国籍を離脱した人々と、日本で生まれ、継続して日本に居住する一定の子孫の法的地位を安定させるという考え方だ。

対象者は法律上の要件に基づいて定められており、韓国籍を持っているという理由だけで誰でも特別永住者になれるわけではない。

また、特別永住者は通常の永住者とは異なる特例を受ける。例えば、退去強制事由が一般の外国人より限定されていることや、入国時の個人識別情報の提供に関する特例などがある。

2012年7月9日には新しい在留管理制度が始まり、従来の外国人登録証明書に代わって特別永住者証明書が導入された。現在は市区町村の窓口で住所に関する手続きなどを行う仕組みになっている。

特別永住者と一般永住者の違い

一般永住者は、出入国管理及び難民認定法に基づいて法務大臣から永住許可を受けた外国人である。

一般永住者は、在留期間の更新が不要で、就労活動にも原則として制限がない。ただし、在留資格の取消制度や退去強制制度などの対象である。

特別永住者は、これとは別に入管特例法に基づく地位を持つ。制度が成立した歴史的背景も、一般永住者とは異なる。

在日韓国人に関係する主な在留資格

在日韓国人という呼称だけでは、その人がどの在留資格を持っているのかは分からない。現在の在留資格には、次のような種類がある。

- 特別永住者: 入管特例法に基づく特別な法的地位。
- 永住者: 入管法に基づいて永住を認められた外国人。
- 日本人の配偶者等: 日本人の配偶者や、日本人の子として出生した人など。
- 定住者: 個別の事情を考慮して一定期間の居住を認められた人。
- 技術・人文知識・国際業務: 専門知識や語学力などを活用する仕事に従事する人。
- 留学: 日本の教育機関で学ぶ人。
- 家族滞在: 一定の在留資格を持つ外国人の扶養を受ける配偶者や子。

在留資格によって、就労できる範囲や在留期間、更新手続きなどが異なる。特に留学や家族滞在では、原則として就労に制限があり、資格外活動許可などの条件を確認する必要がある。

出入国在留管理庁の在留資格一覧でも、一般永住者は入管法上の居住資格として整理され、特別永住者は別の特例法に基づく地位として扱われている。

したがって、特別永住者と一般永住者を同じ制度として扱うのは誤りである。

【2025年末・2026年最新統計】在日韓国人の人口と推移は?

在日韓国人の人口を把握するうえで、最も重要な公的資料が出入国在留管理庁の「在留外国人統計」である。

2026年11月2日時点で確認できる最新の定期公表値は、2026年6月末の統計である。2025年末の確定値と比較すると、韓国籍在留者数には小幅な増加が見られる。

2025年末の韓国籍在留者は407,341人

出入国在留管理庁が2026年3月に公表した2025年末の在留外国人数によると、日本に在留する外国人の総数は4,125,395人だった。

そのうち韓国籍の人は407,341人で、国籍・地域別では中国、ベトナムに次ぐ3位となった。

日本に住む外国人全体の約9.9%に相当する規模である。

ただし、前年末の409,238人と比較すると1,897人減少している。割合にすると約0.5%の減少だ。

2026年6月末は408,682人に増加

2026年10月16日に出入国在留管理庁が公表した最新の統計では、同年6月末の在留外国人数は4,281,026人となった。

このうち韓国籍の人は408,682人。2025年末から1,341人増え、引き続き国籍・地域別の3位を維持している。

2025年末に一度減少した後、2026年上半期には小幅な増加に転じた形だ。

韓国籍在留者の人口推移

韓国籍の在留者数を長期的に見ると、2019年末の446,364人から2025年末の407,341人へと減少している。

この6年間で約3万9,000人、率にして約8.7%の減少となった。一方、2026年6月末には408,682人まで回復している。

人口の増減には、帰化、出生、死亡、出国、転入など複数の要因が関係する。ただし、在留外国人統計の人数だけから、減少や増加の原因を特定することはできない。

主な数字を整理すると次のとおりだ。


韓国籍在留者数の最新データ




2025年末

407,341人


前年末比 −1,897人


2026年6月末

408,682人


2025年末比 +1,341人


国籍・地域別順位
第3位


2025年末の外国人在留者全体
4,125,395人


2026年6月末の外国人在留者全体
4,281,026人

出典:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」「令和8年6月末における在留外国人数について」。

統計の407,341人は在日韓国人全体ではない

ここには見落としやすい要点がある。

407,341人という数字は、あくまで韓国籍の在留者数であり、日本にいる韓国系ルーツの人々全体を表した数字ではない。

例えば、日本国籍に帰化した人や、親の国籍取得などによって日本国籍を持つ人は、外国人としての韓国籍在留者数には含まれない。

加えて、2025年末には国籍・地域欄が「朝鮮」と表記される人が22,201人いた。これも韓国籍の407,341人とは別の統計区分である。

したがって、在日韓国人の人口を説明する際には、韓国籍在留者数と、韓国・朝鮮にルーツを持つ人々の総数を混同してはならない。

出入国在留管理庁の統計は在留管理上の国籍・地域を基準にしたもので、民族的な自己認識や家族のルーツを調査した人口統計ではない。

【世代・帰化・現在の実態】在日韓国人社会はどう変化している?

在日韓国人社会の特徴は、世代によって日本との関係や生活環境が異なることだ。

一口に在日韓国人といっても、植民地時代に朝鮮半島から渡ってきた人々と、その子孫、さらに近年韓国から来日した人々では、移住の経緯も日本での生活歴も異なる。

1世・2世・3世・4世という世代の違い

在日韓国人社会を説明する際には、一般的に1世、2世、3世、4世という世代区分が使われる。

ただし、これは法律上の区分ではなく、家族の移住時期や出生地などをもとにした社会的な呼び方である。

- 1世: 朝鮮半島で生まれ、日本へ移住してきた世代。
- 2世: 1世の子どもとして日本で生まれた世代、または幼少期に日本へ移住した世代。
- 3世: 日本で生まれ育った祖父母・親を持つ世代。
- 4世以降: 日本での生活基盤がさらに長く続いている世代。

世代が進むにつれて日本語を主な生活言語とする人や、日本の学校・職場・地域社会を生活の中心とする人が増えている。一方、韓国語や韓国文化とのつながりを大切にする人もいる。

民族的なルーツと、日常生活で使用する言語や国籍が必ずしも一致しないことが、在日コリアン社会の特徴の一つである。

オールドカマーとニューカマー

在日韓国人をめぐる議論では、「オールドカマー」と「ニューカマー」という区分も用いられる。

オールドカマーは、主に植民地支配期や戦後の歴史的経緯によって日本に定着した人々とその子孫を指す言葉である。

ニューカマーは、戦後、特に日韓国交正常化後の時代に、仕事、留学、結婚、事業などの理由で新たに日本へ移住した人々を指す場合が多い。

ただし、この区分も法律上の分類ではない。移住時期や家族の歴史によって境界は異なり、同じ韓国籍でも生活環境は大きく異なる。

在日韓国人の帰化と日本国籍

在日韓国人の現在を理解するうえで、帰化も重要なテーマである。

帰化とは、外国籍を持つ人が法務大臣の許可を受けて日本国籍を取得する制度だ。

法務省によると、帰化には一般的に次のような条件がある。

- 引き続き5年以上日本に住所を有していること。
- 原則として18歳以上で、本国法でも行為能力を有すること。
- 素行が善良であること。
- 自分または生計を同じくする親族の資産・技能によって生活できること。
- 原則として、それまでの国籍を失うこと。
- 日本国憲法やその下に成立した政府を暴力で破壊することを企てたり、主張したりしないこと。

なお、日本で生まれ育った人や日本と特別な関係を持つ人については、法律に定められた一定の条件緩和もある。

帰化が許可されると、日本国籍を取得し、外国人としての在留資格による管理から外れる。

ただし、帰化によって韓国系のルーツや文化的なアイデンティティまで失われるわけではない。日本国籍を持ちながら、韓国にルーツを持つ人々は存在する。

ここで重要なのは、国籍と民族的背景は別の概念だということだ。日本国籍を持つ人でも韓国にルーツを持つことはあり、韓国籍を持つ人でも日本社会を生活の中心としている場合がある。

2026年の在日韓国人社会をどう見るべきか

2026年の在日韓国人社会を単一の集団として捉えることは難しい。

歴史的な経緯によって日本に定着した特別永住者とその子孫がいる一方、留学生、専門職、日本企業で働く人、家族とともに移住した人など、現在の移住者もいる。

韓国籍の在留者が2025年末に約40万7,000人、2026年6月末には約40万9,000人となったことは、韓国籍を持つ人々が現在も日本社会の中で大きな居住者集団を形成していることを示している。

一方で、特別永住者の全国総数は2025年末の266,896人から2026年6月末には263,705人に減少している。韓国籍在留者数と特別永住者数は、集計の基準が異なるため、同じ動きをするとは限らない。

また、韓国籍在留者数の変化だけで、在日韓国人社会の規模や文化的な存在感を評価することもできない。帰化した人々や日本国籍を持つ子孫が統計から除かれているからだ。

人口統計を正確に読むには、国籍別の人数、在留資格別の人数、帰化による国籍変更、世代構成を分けて考える必要がある。

【在日韓国人に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:在日韓国人と在日朝鮮人は同じ意味ですか?
A1:完全に同じではありません。在日韓国人は韓国籍の人々を指す場合が多い一方、在日朝鮮人は朝鮮半島にルーツを持つ人々を指す歴史的・社会的な呼称です。使用される文脈によって対象範囲が異なります。

Q2:朝鮮籍は北朝鮮の国籍という意味ですか?
A2:いいえ。日本の在留管理上の「朝鮮」という表記は、朝鮮半島出身者やその子孫などで、韓国籍をはじめ特定の国籍が確認されていない人に使用される行政上の表示です。北朝鮮国籍と同一視することはできません。

Q3:特別永住者と一般永住者は何が違いますか?
A3:特別永住者は1991年に施行された入管特例法に基づく特別な法的地位です。一般永住者は入管法に基づいて永住許可を受けた外国人です。制度の成立背景や出入国管理上の特例が異なります。

Q4:日本で生まれた在日韓国人の子どもは自動的に日本国籍になりますか?
A4:必ずしもそうではありません。日本の国籍法は原則として親の国籍を基準とするため、日本で出生したという理由だけで日本国籍を取得するわけではありません。父または母が日本国民である場合など、法律上の条件によって国籍が決まります。

Q5:2025年末の韓国籍在留者は何人ですか?
A5:出入国在留管理庁の公表値では407,341人です。2026年6月末の最新公表値では408,682人となっています。いずれも日本に在留する韓国籍の人の人数であり、日本国籍を取得した韓国系の人々は含みません。

まとめ:在日韓国人を理解するために知っておきたいこと

在日韓国人とは、韓国籍を持って日本で生活する人々だけでなく、歴史的・社会的な文脈では朝鮮半島にルーツを持つ人々を含めて語られることもある言葉だ。

その背景には、1910年の韓国併合から1945年の終戦、1952年の日本国籍離脱、1965年の日韓法的地位協定、1991年の特別永住者制度の成立という歴史がある。

2025年末の韓国籍在留者は407,341人。2026年6月末には408,682人となり、日本の外国人居住者の中で3番目の規模を維持している。

ただし、この数字は日本に暮らす韓国系の人々全体を表すものではない。帰化した人々や日本国籍を持つ子孫は、韓国籍の在留者統計には含まれないためだ。

【プロの結論】国籍・民族的ルーツ・在留資格を分けて考える

在日韓国人をめぐる情報を正確に理解するためには、次の3つの判断基準が欠かせない。

第一に、韓国籍と朝鮮籍を混同しないこと。 韓国籍は大韓民国の正式な国籍であり、「朝鮮」という行政上の表示は北朝鮮国籍を意味しない。

第二に、特別永住者と一般永住者を区別すること。 両者は永住できるという点では共通していても、法的根拠や制度の成立背景が異なる。

第三に、在留外国人統計を民族人口と混同しないこと。 40万7,341人という2025年末の韓国籍在留者数は、韓国にルーツを持つ日本国籍者まで含む数字ではない。

在日韓国人の歴史は、日本と朝鮮半島の関係、戦後の国籍制度、家族の歴史、そして現在の多文化社会を理解するうえで欠かせないテーマである。

過去の歴史を正しく理解しながら、国籍や世代の違いだけで一人ひとりの生活やアイデンティティを決めつけないこと。それが、2026年の在日韓国人社会を理解するための最も大切な視点といえる。

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